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デンマークのパン工場。YOLOがコンベヤ上のパンを数え、OEEへ正確な個数を流す

2026.10.01
デンマークのパン工場。YOLOがコンベヤ上のパンを数え、OEEへ正確な個数を流す

デンマークのコーバーグ・ベーカリー・グループ(Kohberg Bakery Group)は、完成したパンの個数を、コンベヤ上のカメラと物体検出で数える仕組みを入れています。実装はダノフィス IT(Danoffice IT)で、物体検出のYOLO(You Only Look Once)モデルを、エヌビディア・ジェットソン・オーリン NX(NVIDIA Jetson Orin NX)上で動かします。コーバーグはデンマーク最大級の家族経営ベーカリーで、従業員は約500人、パンの種類も多いです。

何が起きたか

現場が困っていたのは、日次の完成数を信じられないことでした。総合設備効率(OEE)の集計にも光センサやレーダを使っていましたが、ずれが大きかった、とIT責任者のミカエル・ケア(Michael Kjær)氏は言います。光センサは焼き型のトレイと生地を区別できず、レーダは製品ごとにプログラムが要り、つまみで品種を切り替える必要がありました。パルスを入出力モジュールでモドバス/TCP(Modbus/TCP)へ変換する構成で、コンベヤ位置が少しずれると数え損ねました。切断直後に生地が欠けていても、センサ側は「ある」前提で過大に数えることもありました。

新しい案は、画像で物を認識する技術(コンピュータビジョン)でパンを認識して数えます。1台のカメラで足りる方針をコスト面の利点としつつ、構成としてはジェットソン・オーリン NX、防水のネットワークカメラ(IPカメラ)2台、YOLOモデルを挙げます。処理はソフトをまとめて動かす実行環境(コンテナ)に載せ、既存のモドバス産業アプリへ結果を流し、追加の操作画面は置きません。多様なパンで学習し、人手の数え直しを減らすのが狙いです。

新しいパンの形(SKU)への備えとして、最初のデータにない形でも数えやすくする工夫があります。コンベヤ上の「動いている物」に焦点を当てて学ぶ方針で、季節のバンのように初めての形でも拾いやすくします。光センサやレーダの再プログラムから解放され、カメラがバンや他のパンを見て数えるようになりました。現行のAI案は複雑さが下がり、従来よりコスト効率が良い、とケア氏は続けます。初期の計算機は高いがカメラは安く、コンベヤが10cmずれても再設定が要りません。

カメラ監視への不安には、用途が製品の計数と品質管理であり、人の監視ではないと伝えています。日次の生産数は信じられるようになりました。品質検査(手作り風のばらつきの判定)は次の段階として触れられていますが、完成品の計数が主題です。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
従業員約500人、多品種パンの家族経営ベーカリー(Danoffice IT) 拠点別のライン本数とSKU数の一覧
光センサ/レーダではトレイと生地の混同、品種ごとの再プログラム、位置ずれ欠測(IT責任者コメント) 過大計数・欠測の実測誤差%
YOLO+ジェットソン・オーリン NX+防水IPカメラ。単カメラ方針と2台記載あり(同) 本番ラインでのカメラ台数の確定図
既存モドバス産業アプリへ統合、追加UIなし(同) モドバス電文とOEE側の突合ログ
移動物体焦点で新形状対応。「コスト効率が良い」「数字への信頼」と定性コメント(同) 精度%・削減金額の監査済み数値

誰に関係するか

日用品や部品の多品種コンベヤで、光センサの感度設定や品種つまみが追いつかない組立・包装の現場では、ラインのそばで計算する装置(エッジ)の物体検出で個数だけを出し、いまの産業バス経由で設備効率や在庫計画の入力を直す使い方ができます。

まとめ

品種ごとにレーダを組み直す代わりに、カメラで動いている物を拾って個数だけ出し、いま使っている産業バスの集計へ渡します。初めての形でも、動く物として学ぶ方針で切り替えの手間を抑えます。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)