従来のAIとの違い
本日は初級編という形で、AIエージェントがどういう仕組みになっているのかに簡単に触れさせていただいた後、実際にAIを活用している企業がどのようなサービスをどのように使っているのかを解説します。このウェビナーに参加していただいた方が、「明日からこれを使ってみよう」と思えるような内容をメインにお話しさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
早速ですが、仕組みに関する話は少し退屈になりがちなので、そこはかなり省略し、どちらかというと実践的な内容で進めさせていただければと思います。
まず、「AIエージェント」はよく聞くけれど、結局何なのか?という点についてお話しします。

皆さんがよく使われているChatGPTなどは、左側の「生成ロボット」にあたります。何かを依頼すると、テキストや画像、動画を生成してくれるものです。
一方で「AIエージェント」は、「こういうことをしてほしい」と依頼すると、その目標を達成するためにどういう行動をすれば良いのか、そしてその行動を達成するためにどのようなタスクに分けるべきかを考えます。
それぞれのタスクを実行し、何か問題があれば修正・検証して再度計画を練り直すということを自動で行ってくれます。
さらに、必要に応じて外部のシステムと連携しながら、自律実行型で進んでくれるのが特徴です。
少し話が複雑なので、具体例でご説明します。

現在のChatGPTに「資料を会議室に持ってきて」と依頼すると、「資料はどこにありますか?」といった対話形式になり、なかなか実行までには進みません。
しかし、AIエージェントを開発した場合に「資料を会議室に持ってきて」と依頼すると、まず計画として「資料を会議室に持っていくためには、どこに資料があるのか?」「どういうルートで行けばよいのか?」「誰から受け取ればいいのか?」「どのように移動すればいいのか?」といった計画を立てます。
そして、その計画に沿って「資料の保管場所を特定しに行く」という行動を起こします。
例えば、ファイルを探しに行った際に「資料が未整理で探すのに時間がかかった」という問題が発生したとします。 するとAIエージェントは、「ファイル管理システムではなく、ネットワークドライブから最新版を確認し、USBに保存して移動し、プリントアウトして会議室で配布する方が良い」というように、自ら計画を立て直して行動に移します。
つまり、人間が仕事をする際と同様に、最初に立てた計画が常にうまくいくとは限りません。AIも同じで、最初に計画を立てても実行できないことがあります。
その際に、なぜ実行できなかったのかを自ら反省し、次善の策を自律的に考えてくれるのがAIエージェントです。
外部システムとの連携
AIエージェントの全体的な概要は以上のようになります。詳細な仕組みについては後ほど触れますが、先ほど少しお話しさせていただいたように、AIエージェントは外部システムとの連携も可能です。 現在、どのような外部システムと連携できるかというと、正直に申し上げて「ほぼ全て」というのが答えになります。

例えば、Web情報の検索はChatGPTでも利用されている方が多いかと思います。
最近話題になっているのは、Slack、Teams、Outlook、Gmailといった、皆さんがよく使われるツールとの連携です。 さらに、営業の方であればSalesforceなどのお客様との過去のコミュニケーション内容をもとに、次にどのような提案をすれば良いかを考えさせたり、社内のナレッジをもとに回答させたりすることもできます。 エンジニアの方であれば、ソースコードをもとに回答させるといったように、様々なツールとの連携が可能になっているのがAIエージェントの特徴です。
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