真面目に働くエンジニアが正当な報酬を受け取れず、会社は彼らを単なる“駒”として利益を吸い上げる――そんな不公平な業界の仕組みを変えたくて、2007年にリツアンを立ち上げました。
まず取り組んだのは「見える化」です。
請求単価やマージン率、会社の利益までを隠さずオープンにし、エンジニアが自分の働きに納得し、安心して力を発揮できる環境をつくることに注力しました。
次に挑んだのは「商流改革」。
IT業界に根強く残る「多重下請け構造」では、仕事が元請けから何段階も下請けへ流れるたびに利益が抜かれ、孫請け・ひ孫請けのエンジニアは市場価値とかけ離れた低い報酬に甘んじるしかありません。
この不公平を正すため、私たちはエンドユーザーや元請け企業と直接契約し、商流を浅くして中抜きを徹底的に排除しました。
その結果、現在では300社を超える大手メーカーと直接取引できる体制を築いています。
そして何より、「1円でも多くエンジニアに還元する」という信念のもと、利益の最大化ではなく還元率の最大化を追求し続けてきました。
この姿勢はOpenWorkをはじめ多くの口コミサイトで高く評価され、「搾取からの解放」という私たちの使命は確かな成果をあげています。
さて、これから始まるフェーズ2のテーマは「育成」です。
AIの登場で時代は大きく変わりました。
かつてエンジニアの武器だった「コードを書く技術」は、いまや誰でも使える“当たり前の機能”に変わりつつあります。
これから求められるのは、AIを活用しながら専門性と幅広い知識を兼ね備えた「T型」や「π型」の人材です。
「T型」とは専門分野に深く精通しつつ幅広い領域にも理解がある人。
「π型」は複数の専門分野に強みを持つ人を指します。
ITだけでなく、機械・電気電子・通信など多様な領域を横断的に理解し、それらを掛け合わせて課題を解決する。
まるでオーケストラの指揮者のような人材が、これからの時代に必要とされています。
だからこそ、次のステージではエンジニア一人ひとりの成長に全力で向き合い、積極的にリスキリングの機会を提供していきます。
具体的には、AIエンジニア育成講座『AIテック』を開講し、異業種・異分野を学べる教育プログラムも次々と制作しています。
これから始まるAI時代を切り拓くために、共に学び、共に成長できる環境を全力で整えます。