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【2026年注目】OpenClaw(旧:Clawdbot)とは?自己成長するAIアシスタントの仕組みと安全な活用法

【2026年注目】OpenClaw(旧:Clawdbot)とは?自己成長するAIアシスタントの仕組みと安全な活用法

AIエージェントは、タスクを依頼すると完了するまで自律的に動いてくれるもので、人間のように仕事をこなすAIとして期待されています。
ChatGPTなどの生成AIチャットでも「エージェントモード」を選択すれば利用できるので、使ったことがあるという方も多いのではないでしょうか。

一方で、生成AIチャットのエージェントモードで操作できる範囲は限られています。ユーザーがアップロードしたファイルやクラウド上のファイルを扱ったり、特定のブラウザを操作するといったことはできるようになってきましたが、人間のようにパソコンを自在に操作することまではできません。

今回解説するのは、これまでのクラウドベースのAIエージェントとは一線を画す「ローカルファースト」な「パーソナルAIアシスタント」として注目を集めている「OpenClaw」(オープンクロウ)です。

本記事では、OpenClawとは何か、なぜ注目されているのか、そして安全に活用するためのセキュリティ対策までを解説します。

OpenClaw(オープンクロウ)とは

オーストリア出身のソフトウェア開発者・起業家のPeter Steinberger(ピーター・スタインバーグ)氏が開発したオープンソースのパーソナルAIアシスタントです。

現在の正式名称は「OpenClaw」ですが、短期間に何度も改名しており、インターネット上には古いネーミングの情報も残ったままになっています。

もともとのツール名は「Clawdbot」(クロードボット)で、ネーミングの由来はAnthropic社のAIモデル「Claude」とハサミを意味する「w」を掛け合わせたネーミングでした。

しかし、Anthropic社から、同社の「Claude」の商標と混同される懸念があるとの指摘を受けたため、ツール名を「Moltbot」(モルトボット)に、マスコット名を「Molty」(モルティ)に変更しました。

「Molt」には脱皮という意味があり、「ロブスターのように古い殻を脱ぎ捨てて成長する姿」をイメージしたネーミングです。

ところが、改名直後に仮想通貨詐欺を目的とする同名の偽サイトが出現し、ユーザーを混乱させたため、再度「OpenClaw(オープンクロウ)」に改名したという経緯があります。

従来のAIエージェントとの最大の違い

従来のAIエージェントとの最大の違いは、ローカルファーストであるということです。

OpenClawは、「Gateway」(ゲートウェイ)と呼ばれるサーバーを自分のPC(Mac、Linux、Windows WSL)で起動し、普段使っているメッセージングアプリからAIを呼び出せる仕様になっています。

– WhatsApp

– Telegram

– Discord

– Slack

– iMessage

– Signal

自分の部下や同僚のようにチャットで話しかけると、OpenClawは自分のPCを操作してタスクを実行してくれるのです。

なぜOpenClawが注目されているのか

1. PCやサーバーを操作する手がついた

OpenClawは、従来のAIエージェントにインストールされたPCやサーバーを操作できる手を付けてあげるようなものとイメージしてください。

ChatGPTなどで利用できる従来のエージェントモードは、クラウド上のAIモデルとインターネットを通じて会話し、クラウドからアクセス可能な範囲でタスクを実行してもらうものでした。

OpenClawはクラウドベースによる制約を大幅に緩和して、従来より幅広いタスクに対応できるようになります。

2. チャットボットベースのコミュニケーション

従来のAIエージェントは、生成AIチャット上でエージェントモードを指定したり、専用のアプリケーションを起動したりする必要がありました。

OpenClawは、普段使っているSlackやDiscordにチャットボットとして参加できます。

これにより、まるで人間の同僚に話しかけるようにコミュニケーションを取ることができます。また、「SOUL」(ソウル)と呼ばれるパーソナリティ設定で名前や口調、性格なども自分好みにカスタマイズできるので、感情移入もしやすいです。

3. 自分専用に成長する

OpenClawの最も特徴的な機能は自己進化(self-evolution)です。これは単なるカスタマイズではなく、エージェントが自分で自分を拡張していく仕組みを指します。

レイヤー1: ClawHubとスキル自動取得

OpenClawは、「スキル」によって自分の能力を拡張できます。たとえば、グラフを作るスキルや、音声や動画を扱うスキルなど、特定のタスクに特化したスキルを追加することで、できることが増えたり、精度を高めたりすることができます。

OpenClawが扱えるスキルはClawHub(クロウハブ)と呼ばれるGithubのリポジトリで公開されていて、必要なスキルをダウンロードして追加することができます。

このように特定のタスクに特化したスキルを用意して、必要に応じて取り入れるという発想はAnthropic社が発表した「Agent Skills」から取り入れたものですが、OpenClawは与えられたタスクに応じて自ら必要なスキルを選択して取得し、自身の能力を拡張することができます。

たとえば、ユーザーが「このデータを分析してグラフにして」と依頼したとき、OpenClawはグラフを作成するスキルがなければClawHubを探し、必要なスキルを追加してグラフ作成に取り組むのです。

また、ClawHubにないスキルはWorkspace Skillsとしてマークダウンファイルを作成し、追加することもできます。

レイヤー2: Self-hackable(自己修正)

OpenClawは、与えられたタスクがうまく実行できなかった時、何が原因だったのかを調べ、修正することができます。

たとえば、Slackの特定チャンネルに通知を流して欲しい、というタスクが失敗したとき、その原因が指定されたチャンネルに参加していなかったためだと理解し、ユーザーに許可を取った上でチャンネルに参加する操作を行うことができるのです。

レイヤー3: 永続メモリ

OpenClawは、従来のエージェントよりも記憶能力に優れています。これは、日々の会話をメモリフォルダにマークダウンファイルとして記録していて、必要に応じていつでも参照できるためです。

レイヤー3: Git管理

OpenClawはAgent Workspace全体をGitリポジトリで管理します。これにより、エージェントに好ましくない変化が起きた場合にも巻き戻すことができます。

強力な権限に伴うセキュリティリスク

OpenClawは、人間と同等の強い操作権限を与えることができるため、便利さと引き換えに高いセキュリティリスクと向き合う必要があります。

ここでは、OpenClawを扱う上でセキュリティ設計ミスによってもたらされる主な3つの被害を取り上げ、その対策を解説します。

無関係の投稿に反応して誤動作

OpenClawはチャットボットとしてSlackやDiscordなどのチャットツールに参加します。適切に権限設定をしていないと、想定していないチャンネルのチャットに反応して誤動作してしまう可能性があります。

認証情報の漏えいによる乗っ取り

OpenClawはチャットツールに参加するためにトークンなどの認証情報を使用する場合があります。この認証情報が流出すると悪意を持った第三者によって別チャンネルに参加させられ、操られる危険性があります。このような認証情報は厳重に管理する必要があります。

DM(ダイレクトメッセージ)による目に見えない指示

OpenClawのチャットボットにDMで指示することができると、表に見えないところで意図しない指示が実行されてしまう危険性があります。

セキュリティ監査コマンドで調査し、対策を

まずは今のOpenClawの設定にどのようなセキュリティリスクがあるのかを把握することが重要です。

ターミナルソフトで公式のセキュリティ監査コマンドを定期実行することで、危険な設定ミスを検出できます。

openclaw security audit --deep

実行結果に「CRITICAL」(致命的)や「WARN」(警告)などが表示されている場合はリスクが高く、対策が必要な状態です。

最重要対策:allowlist(許可リスト)設計

OpenClawでは、allowlistと呼ばれる「どのチャネルのメッセージを購読(=命令として受け取る)するか」をGateway側で明示的に制限する仕組みがあります。

OpenClawによるセキュリティリスクの多くは、このallowlistを適切に設定することで防止することが可能です。

全チャンネルを許可するのではなく、OpenClaw専用チャンネル1つに絞るだけで、誤動作リスクは劇的に低下します。

DMは原則無効またはpairingポリシーを設定

DMは原則無効にすることが推奨されています。どうしても必要な場合は、`dmPolicy`で「pairing」を設定すると、未知の送信者からのDMにはペアリングコードが返され、明示的に承認しない限りメッセージは処理されません。

これらのセキュリティ対策は、ユーザー自身で対処することもできますが、OpenClaw自身に修正してもらうこともできます。監査コマンドで出力されたリスクを提示して、対策設定を依頼してみましょう。

事前準備・セットアップ

OpenClawに操作させたい端末の準備

OpenClawはPCやサーバーにインストールし、その端末を操作させることになります。そのため、OpenClaw専用の端末を用意する必要があります。

余っているPCがあればよいのですが、ない場合はレンタルサーバーやVPS、クラウドサービスなどを利用してサーバーを確保し、インストールすることも検討できます。

OpenClawが使用するAIモデルの準備

OpenClaw自身はAIではないので、AIモデルを用意する必要があります。すでにChatGPTやGeminiなどの有料プランを契約している場合はそちらを利用するとよいでしょう。

無料で使いたい場合はQwen(クウェン)などのオープンソースのローカルLLMをインストールして使うこともできます。

チャットボットを参加させるチャンネルの準備

DiscordやSlack、LINEなど、OpenClawとのやり取りに使用したいツールとチャンネルを準備しましょう。自分だけが利用するチャンネルであれば、参加を承認制にしておくのが安全です。

ターミナルの準備

OpenClawはLinuxベースのソフトウェアですので、LinuxOSやmacOSであれば標準のターミナルでセットアップを開始できます。

WindowsOSの場合はコマンドプロンプトまたはPowershellでWSL(Windows Subsystem for Linux)をインストールする必要があります。

Nodeのダウンロード・インストール

続いて、Linux互換のターミナルでNode.js(バージョン22以上推奨)をインストールします。

Node.jsは、JavaScript(JS)をサーバーサイドで実行できるオープンソースのランタイム環境です。OpenClawは、Node.jsを介してインストールからコミュニケーション、PC操作など様々な機能を実現しています。

Node.jsは下記のURLからダウンロードすることができます。

https://nodejs.org/ja/download

OSは、Windows,Linuxであれば「Linux」を、macOSであれば「macOS」を選択します。
Node.jsのバージョンは、OpenClawの推奨となる22.0以上を選択してください。LTSと書かれているものが安定性が高いためおすすめです。

パッケージマネージャーはnpmを選択し、バージョンマネージャーはクロスプラットフォームに対応しているnvmを選択します。

この状態で「クリップボードにコピー」をクリックすると、インストールに必要なコマンドがコピーされるので、ターミナルに張り付けて実行することでインストールが開始されます。

OpenClawのインストールとセットアップ

いよいよOpenClawのインストールです。ターミナルで以下のコマンドを入力すると、オンボードウィザードが開始されます。

OpenClaw onboard --install-daemon

慣れないうちは、インストールモードをシンプルな「Quick Start」にすることをおススメします。

ウィザードに従って、使用するAIモデルと認証方法や、チャットツールとBot token、チャンネル権限、最初にインストールするスキルなどを選択して設定します。

これらの設定は、以下のコマンドで後から変更が可能です。

OpenClaw configure

OpenClawのカスタマイズ

OpenClaw公式のマニュアルも参照しながら、以下の設定を行ってみましょう。

https://openclaw.ai

1. SOUL.mdの編集 — エージェントのパーソナリティを自分好みに

2. チャネル接続 — 普段使うメッセージングアプリを接続

3. Gitリポジトリ化 — Workspaceをバージョン管理下に

4. スキルの探索 — ClawHubで便利なスキルを見つける

まとめ

OpenClawは、ローカルファーストという新しいAIとの協業の形を示しています。これはまさに、AIが「ツール」から「パートナー」へと変わっていく過程なのかもしれません。しかし、AIに与えられる権限が広がるほど、セキュリティリスクも高まっていきます。リスクを理解した上で、適切な対策を講じられれば強力な味方になってくれるでしょう。

OpenClawの4つの特徴

1. ローカルファースト — AIエージェントにPCを操作する手がついた

2. マルチチャネルのチャットボット — SlackやDiscordで人間のように会話できる

3. 自己進化 — 必要な能力を自ら取得し、進化する

4. 永続メモリ + Git管理 — 日々の記憶を自動で蓄積、巻き戻しも可能

セキュリティ対策の4原則

  • セキュリティ監査コマンドでリスクを把握
  • 許可リスト(allowlist)は最小限に絞る
  • トークンの漏えい防止
  • DMは無効または制限

## 参考リンク

– [OpenClaw公式サイト](https://openclaw.ai/)

– [GitHub – OpenClaw](https://github.com/openclaw/openclaw)

– [公式ドキュメント](https://docs.openclaw.ai/start/getting-started)

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)

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