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ドイツのタオルメーカー。月次の経験計画を需要予測に置き換えたこと

2026.09.13
ドイツのタオルメーカー。月次の経験計画を需要予測に置き換えたこと

ドイツ・ザクセン州のタオルメーカー、フロッターナ・テクスタイル(frottana Textil GmbH & Co. KG)は、ブランド「メーヴェ(MÖVE)」の月次需要を予測ツールで見ています。ツールは、フラウンホーファーIWU(Fraunhofer IWU)とログソル(Logsol GmbH)が作りました。フラウンホーファーIWUの2026年6月30日付プレス(英語・ドイツ語)が、この導入を紹介しています。

経験と表計算の月次計画を、過去の販売データから出す需要予測に置き換えました。ニューラルネットワーク(人間の脳のつながりをまねた予測のしくみ)が月次の販売見通しを出し、人が見直してから発注や計画に使います。

何が起きたか

フロッターナはグロースシェーナウ(Großschönau)でタオル、バスローブ、寝具などのテリー織を作り、メーヴェとして売っています。テリー織やホームテキスタイルは中堅メーカーが多く、需要には季節の波があります。春、休暇、クリスマスなどは特に動きやすいです。

現場の計画は、いまも多くの会社でExcel、個人の計算、長年の経験に頼っています。毎月、何千もの品目向けに表を作り直したり、手書きのリストに戻したりする例もあります。販売や生産の履歴はあるのに体系的に使われておらず、熟練の退職や欠勤で、勘に頼る計画が続きにくくなります。

何が変わったか

フラウンホーファーIWUのチームは、ログソルと共同で、過去の販売データから月次の販売数を予測するツールを作りました。トレンドと季節のパターンを自動で拾い、ニューラルネットワークで販売データのなかの複雑なつながりを読み取ります。人は予測を確認し、直し、自分の知見を足せます。将来は需要予測を生産計画へ直接つなぎ、順番・まとまり(ロット)・年間の能力配分に使う予定です。

プレスが公表する数字は次のとおりです。

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
販売変動の82.7%をモデルが説明 対象の品目(SKU)・期間の定義、第三者の再測定
月平均販売340個に対し、典型偏差は約38個(約9%) 「典型偏差」の計算式、品目の単位定義
履歴は4年分のみ。販路・地域・販促・コロナ特殊要因の区分なしでも上記 区分なしのまま一般化できる範囲
手動のExcel等をデジタル予測に置換。新人が入りやすく、熟練欠勤時も補いやすい 導入前後の工数比較、欠勤時の実測
ログソルと共同開発。将来は生産計画への直接連携を予定 本番連携の開始時期と範囲
人が予測を見直し、知見を足せる運用 見直し率・差し戻し件数の公開値

一次のプレスには従業員数はありません。二次報道には約330人などの記載がありますが、本稿では断定しません。

誰に関係するか

ホテル・旅館のリネン発注、学校給食や社員食堂の季節メニュー仕入れ、花き・青果の月次予約卸でも、毎月、経験と表で計画を作り直しています。タオルや寝具の仕入、中小メーカーの月次発注でも、過去販売から月次見通しを出し、人が見直してから発注に載せる使い方ができます。

過去の販売履歴から月次の需要見通しを出し、人が一度見直してから発注・計画に載せます。販路や販促の区分がなくても、まず履歴だけで試せます。

まとめ

経験とExcelの月次計画を、過去販売から出すニューラルネットワーク予測に置き、人は見直してから発注・計画に使います。

参考文献

  • AI-based demand forecasting creates planning reliability in the textile industry(Fraunhofer IWU Press、英語、2026-06-30)、https://www.iwu.fraunhofer.de/en/press/2026-ai-based-demand-forecasting-creates-planning-reliability-in-the-textile-industry.html 、確認日 2026-09-11
  • KI-gestützte Bedarfsprognose schafft Planungssicherheit in der Textilindustrie(Fraunhofer IWU Presse、ドイツ語、2026-06-30)、https://www.iwu.fraunhofer.de/de/presse-und-medien/presseinformationen/2026-ki-gestuetzte-bedarfsprognose-schafft-planungssicherheit-in-der-textilindustrie.html 、確認日 2026-09-11

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)