ドイツ・ザクセン州のタオルメーカー、フロッターナ・テクスタイル(frottana Textil GmbH & Co. KG)は、ブランド「メーヴェ(MÖVE)」の月次需要を予測ツールで見ています。ツールは、フラウンホーファーIWU(Fraunhofer IWU)とログソル(Logsol GmbH)が作りました。フラウンホーファーIWUの2026年6月30日付プレス(英語・ドイツ語)が、この導入を紹介しています。
経験と表計算の月次計画を、過去の販売データから出す需要予測に置き換えました。ニューラルネットワーク(人間の脳のつながりをまねた予測のしくみ)が月次の販売見通しを出し、人が見直してから発注や計画に使います。
フロッターナはグロースシェーナウ(Großschönau)でタオル、バスローブ、寝具などのテリー織を作り、メーヴェとして売っています。テリー織やホームテキスタイルは中堅メーカーが多く、需要には季節の波があります。春、休暇、クリスマスなどは特に動きやすいです。
現場の計画は、いまも多くの会社でExcel、個人の計算、長年の経験に頼っています。毎月、何千もの品目向けに表を作り直したり、手書きのリストに戻したりする例もあります。販売や生産の履歴はあるのに体系的に使われておらず、熟練の退職や欠勤で、勘に頼る計画が続きにくくなります。
フラウンホーファーIWUのチームは、ログソルと共同で、過去の販売データから月次の販売数を予測するツールを作りました。トレンドと季節のパターンを自動で拾い、ニューラルネットワークで販売データのなかの複雑なつながりを読み取ります。人は予測を確認し、直し、自分の知見を足せます。将来は需要予測を生産計画へ直接つなぎ、順番・まとまり(ロット)・年間の能力配分に使う予定です。
プレスが公表する数字は次のとおりです。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| 販売変動の82.7%をモデルが説明 | 対象の品目(SKU)・期間の定義、第三者の再測定 |
| 月平均販売340個に対し、典型偏差は約38個(約9%) | 「典型偏差」の計算式、品目の単位定義 |
| 履歴は4年分のみ。販路・地域・販促・コロナ特殊要因の区分なしでも上記 | 区分なしのまま一般化できる範囲 |
| 手動のExcel等をデジタル予測に置換。新人が入りやすく、熟練欠勤時も補いやすい | 導入前後の工数比較、欠勤時の実測 |
| ログソルと共同開発。将来は生産計画への直接連携を予定 | 本番連携の開始時期と範囲 |
| 人が予測を見直し、知見を足せる運用 | 見直し率・差し戻し件数の公開値 |
一次のプレスには従業員数はありません。二次報道には約330人などの記載がありますが、本稿では断定しません。
ホテル・旅館のリネン発注、学校給食や社員食堂の季節メニュー仕入れ、花き・青果の月次予約卸でも、毎月、経験と表で計画を作り直しています。タオルや寝具の仕入、中小メーカーの月次発注でも、過去販売から月次見通しを出し、人が見直してから発注に載せる使い方ができます。
過去の販売履歴から月次の需要見通しを出し、人が一度見直してから発注・計画に載せます。販路や販促の区分がなくても、まず履歴だけで試せます。
経験とExcelの月次計画を、過去販売から出すニューラルネットワーク予測に置き、人は見直してから発注・計画に使います。