2019.08.03 Sat |
掛川教育フェス2019 実行委員長のご挨拶
掛川教育フェス2019を2019年8月25日(日)に大日本報徳社(掛川市)にて行います。
今回、委員長という形で掛川教育フェス実行委員会の取りまとめを行っている静岡県立大学の上野雄史と申します。
新しい試みとして、新しい教育の取り組みを発信する場を、掛川で行います。
教育フェスなので、フェスの名前の通り、フェスティバルです。「楽しむこと」「ワクワクすること」を一番に考えています。もちろん「教育」なので、来てよかったな~と思える「場」になっています。
今回、「ICTを通じて探究心を育む」というテーマで行います。
探究とは「物事の意義・本質など探って、調べていこうとする力」です。
実は世の中の動きは速く、今まで常識だったことが変わりつつあります。
右肩上がりの経済成長は終わり、少子高齢化の中で「終身雇用」「年功序列」はもはや終わりを告げています。労働力不足を補うための多くの外国の人たちが日本に来ることになるでしょう。
さらにICT(情報通信技術)やAI(人工知能)の発達によって、将来の働き方は大きく変わっていくでしょう。
常識が変わっていく中で、どう生き抜いていくかが問われています。だからこそ今、教育において探究が注目されているのです。
では探究心を育むために、子どもたちも私たち(大人)が、すべきことは何なのでしょう?
そのヒントは、「ICTを楽しんで使いこなす」ことにあるはず。まさに今回の教育フェスのテーマです。
「家に帰ってもうちの子はスマホばかりみている・・・」とお悩みの保護者の皆さんが多いと思います。やりすぎはもちろんNGです。でも、ダメダメ言うのも何か違いますよね。
逆に考えてみてください。じゃ、スマホを使ってもっとお子さんの力を伸ばすことも出来るのではないでしょうか?ICT、つまり、皆さんがお持ちのスマートフォン、タブレット、パソコンはそのための恰好のツールとなりえます。
ですが、あまりにも情報が氾濫し過ぎていて「どうやって使ったらいいか分からない」のが本音ではないでしょうか?「ICT」機器は気を付けて使うことが必要ですが、上手く使えば、子どもたちの持っている力、可能性を大きく拡げることが出来ます。
まさに「包丁」と同じです。指を切らないように気を付けないといけない。でも、使い方を極めれば、色々な料理をすることが出来ます。
「人間は遊ぶ存在である」二十世紀最大の文化史家であるホイジンガは、自身の著書『ホモ・ルーデンス』の序文でこう言っています。
この教育フェスでは、午前中のプレワークショップでは、遊びの原点「ものづくりワークショップ」を東京大学と東京芸術大学の現役学生さんたちで企画しています。
午後も盛りだくさんです。テクノロジーで学校を変える、静岡と山梨の教育者チームGEG FUJIによる「Google for Educationで遊ぶ×学ぶ×つくる」を皮切りに、ICT教育のトップランナーである品田健先生と乾武司先生による「動画で魅せる掛川プロモーションプロジェクト」、そして学生起業家の長安くんによる「ロボットを動かしてみよう!ロボットプログラミング体験」まで。
遊びが学びになる瞬間を、たくさんご準備しています。
時代は変化します。先行きが見通せないかもしれません。
それでも、いついかなる時でも「遊び心」を忘れないでいることは大切です。
「大人」も「子ども」も一緒に掛川で楽しみましょう。8月25日、掛川でお待ちしています。
2019年8月1日
掛川教育フェス実行委員会委員長 上野 雄史