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スウェーデンの製材所。板の影をAIで補い、強度で分ける

2026.09.15
スウェーデンの製材所。板の影をAIで補い、強度で分ける

スウェーデンの森林組合ソーダ(Södra)は、ヴェーロー(Värö)の製材所へ、木材スキャナを入れる投資を発表しました。機種はマイクロテック(MiCROTEC)製のゴールデンアイ・トランスバースSE(Goldeneye Transverse SE)です。ソーダ公式は2025年9月9日、マイクロテックは翌10日に同内容を出しています。板を四つの面から読み、強度の等級付けまで一つの流れで行う計画で、設置は2025年末までに完了する予定です。

コンベアの影で欠ける板の画像をAIで補い、四面スキャンと強度等級(EN 14081)を一体で行います。

何が起きたか

ソーダはスウェーデン最大級の森林所有者組合です。公式の自己紹介では、組合員は5万を超え、従業員は約3,400人、2024年の売上は約290億スウェーデンクローナ(約4,200億円前後。記事時点の目安換算)です。ヴェーロー製材所は、その中でも大きな拠点の一つです。

新システムは、毎分最大240枚まで四面をスキャンし、欧州規格EN 14081に沿った強度等級を行います。搬送には、影を減らすリデュースト・シャドウ・チェーン・コンベア(Reduced Shadow Chain Conveyor)を使います。ソーダは、認証付きの強度等級にこの方式を使う最初の例だと説明しています。

加えて、AIのインペインティング(欠けた部分を埋める画像復元)で、コンベアのチェーンに隠れた板の部分を補います。追加のカメラやハードを増やさずに、隙間のないスキャンにします。マイクロテックは、このAI機能を入れる世界初の顧客がソーダだとしています。

髄(木の中心に近い部分)を見つける機能もあり、米国向けの木材等級(ALS/NGR)の分類に使えます。従来必要だった追加の端部カットや端部カメラなしで済みます。設置は協力会社のエル・オー・エー・ビー(L.O.A.B)と連携して進めます。

製材所責任者のケルスティン・ヨナソン(Kerstin Jonasson)氏は、品質の保証と効率を上げ競争力のある製品を出せるとし、追加の端部カットを省けることで粉塵と騒音の面でも良く、廃棄物を減らして最終の品質を高める、と話しています。前後の比較数字は発表にありません。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
ヴェーロー製材所へゴールデンアイ・トランスバースSEを導入する投資(2025-09発表) 2025年末予定どおりの稼働開始日、実測の処理枚数
四面スキャン、毎分最大240枚。EN 14081の強度等級 等級判定の精度%、誤等級率の独立試験
リデュースト・シャドウ・チェーン・コンベアで影領域を減らす。認証強度等級での初利用、と双方 「初」の業界定義の第三者確認
AIインペインティングでチェーン隠れを補完。追加ハードなし。世界初顧客、とマイクロテック 復元画像の誤差、隠れ面積の上限
髄検出でALS/NGR分類。端部カット・端部カメラなし 髄位置の誤差、米規格向け出荷比率の変化
粉塵・騒音面で追加端部カットを省ける(責任者コメント) 作業環境の測定値の前後比較
廃棄物減・最終品質向上(当事者説明) 歩留まり・クレーム率の実測

誰に関係するか

食品や部品の高速外観検査で、搬送や治具の影がいつも同じ位置に出るラインでは、欠けた画像をAIで補ってから等級や不良判定へ渡せます。ラベル貼付後の外観や、印刷の仕上がり検査でも、追加カメラを増やさずに四面の情報をそろえる考え方が使えます。課題の型は、定位置の影で欠ける画像を補完し、等級や不良判定へ渡すことです。

まとめ

影を減らす搬送と、チェーン隠れの画像補完を一本にし、強度等級まで同じ流れで行います。毎分240枚やEN 14081対応は発表上の仕様です。

参考文献

  • Södra’s Värö sawmill invests in AI-driven scanning technology for higher quality and smarter sorting(Södra / Cision)、https://news.cision.com/sodra/r/sodra-s-varo-sawmill-invests-in-ai-driven-scanning-technology-for-higher-quality-and-smarter-sorting,c4232575 、確認日 2026-09-15
  • Södra Wood chooses MiCROTEC’s Goldeneye Transverse(MiCROTEC)、https://www.microtec.com/en/news/sodra-wood-chooses-microtecs-goldeneye-transverse 、確認日 2026-09-15

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)