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ポルトガルの繊維パイロット。光とAIで服を組成と色に分ける

2026.09.19
ポルトガルの繊維パイロット。光とAIで服を組成と色に分ける

ポルトガルの廃棄物管理組織リポール(LIPOR)と関連自治体は、ポルト(Porto)のエコパーク(Ecopark)に、ポルトガル初のパイロット繊維選別ユニット、UPTT(Pilot Textile Sorting Unit)を公開しました。発表は2025年9月23日です。リポールのプレスリリース(2025年9月24日)と、光学選別メーカーのピクビザ(PICVISA)の事例ページが紹介しています。

埋め立てに回りやすい使用済み衣類を、光学選別とAIで組成・色のカテゴリに分け、再利用・リサイクルの入口を作ります。

何が起きたか

UPTTは、統合プロジェクトBe@T(Bioeconomy for Textiles and Clothing。繊維・衣料のバイオエコノミー)の一環です。主導はシテーベ(CITEVE)で、企業・大学・技術センターなど54団体が関わります。ポルトガルの復興・レジリエンス計画(PRR)の資金が入り、期間の枠は2021〜2026年です。気候移行のなかの持続可能なバイオエコノミー推進が位置づけです。

産業パイロット規模で、処理能力は50トン/年です。組成と色で14カテゴリを読み分けます。

工程には手選別と自動選別、付属品の除去、ベール化(圧縮して束ねる工程)が含まれます。知識づくりと、廃棄物・繊維の両分野の育成、新しい事業モデルや再利用・リサイクルの入口づくりが目的です。

リポール理事会会長のジョゼ・マヌエル・リベイロ(José Manuel Ribeiro)氏は、このパイロットがポルトガルの繊維循環の先頭に立つ一歩であり、設備というより問題をほどいて解を縫い合わせる出発点だ、と開会であいさつしています。

リポールが回収を担う地域では、年間2.3万トンを超える繊維が埋立へ回り、地域の総廃棄物のほぼ6%にあたります。同日のセミナー「繊維の循環はどう縫い合わされるか」では、規制、分別収集、繊維と繊維ごみの区別、拡大生産者責任(作り手が回収・処理の責任を負う仕組み)、啓発、選別・収集基準の統一などが議題に上がりました。登壇にはシテーベ、環境当局、研究機関、業界団体、Be@Tのパートナーが並びました。

ピクビザ側では、公開入札のプロジェクトとして、エコソート・テキスタイル(ECOSORT TEXTILE)の光学選別機を2台入れています。AIとハイパースペクトル視覚(多くの波長の光で素材を見分ける技術)で、繊維と組成を自動分類します。収集とリサイクルの新しいモデルを試し、将来の拡大に備えます。ピクビザは、EUの持続可能な繊維と資源効率の目標にも沿うとしています。

次の目標として、リポールはパイロットの拡大可否の評価、具体的な性能指標の収集、新たな公共コンテナに頼らない地域収集モデル(ドロップオフ拠点、移動拠点、戸別収集など)の検討を挙げています。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
2025年9月23日発表。ポルトガル初の繊維選別パイロット(UPTT)(リポール) 選別精度・回収率の独立測定
処理能力50トン/年。組成と色で14カテゴリ(リポール) カテゴリ一覧の公開表、実稼働トン数
手選別と自動選別、付属品除去、ベール化を含む(リポール) 各工程の人員配分とタクトタイム
エコソート・テキスタイルを2台。AI+ハイパースペクトルで繊維・組成を分類(ピクビザ) モデル種・学習データの公開詳細
圏内で年間2.3万トン超の繊維が埋立、総廃棄物の約6%(リポール) 導入後の埋立回避量の前後比較
拡大可否の評価と性能指標の収集が次の段階(リポール) 商用スケールの時期と投資額

誰に関係するか

ホテルや病院のリネン回収、プラスチックや紙の組成別選別など、組成と色で分けないと次工程が動かない現場でも使えます。入口でハイパースペクトルとAIの光学選別を置き、カテゴリへ分けてから手作業の付属品除去やベール化へ渡します。まずパイロット規模で指標を取り、そのあと拡大します。

まとめ

入口で組成・色に自動分けし、付属品除去とベール化は人へ渡します。パイロットで指標を取ってから拡大します。

参考文献

  • LIPOR presents the first Pilot Textile Sorting Unit in Portugal(LIPOR、2025-09-24)、https://www.lipor.pt/en/press-releases/lipor-presents-the-first-pilot-textile-sorting-unit-in-portugal/ 、確認日 2026-09-19
  • A Case Study – Empowering Circularity: How ECOSORT TEXTILE Drives Innovation at Lipor’s Pilot Unit in Portugal(PICVISA)、https://picvisa.com/casos-de-exito/lipor-textile/a-case-study-picvisa-lipor-portugal-advancing-textile-sorting-for-a-circular-future/ 、確認日 2026-09-19

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)