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イタリアのワイナリー。ブドウをAI光学選別で残す・落とす

2026.09.15
イタリアのワイナリー。ブドウをAI光学選別で残す・落とす

イタリアのワイナリー、テヌテ・デル・チェッロ(Tenute del Cerro)は、ファットリア・デル・チェッロ(Fattoria del Cerro)にAI光学選別機を入れました。場所はトスカーナ州モンテプルチャーノ(Montepulciano)です。公式プレスは2025年9月29日付です。ブドウをリアルタイムで見て、残す粒と落とす粒を分けます。ウンブリアとトスカーナでこの技術を入れた最初のワイナリーだ、と自社が書いています。

醸造所の入口で、ブドウを一粒ずつ光学とAIで見て、品種ごとのレシピに従い、残すか空気で落とします。

何が起きたか

醸造家のエマヌエーレ・ナルディ(Emanuele Nardi)氏の説明では、機械は2024年の収穫から使い始めました。2025年産で品質面の大きな前進があったとしています。選別の精度は最大で約90%に達し、人手の目より細かく選べます。目標は、ファットリア・デル・チェッロに入るブドウをすべてこの選別に通すことです。

従来の人手の選別は、畑での房の除外、除梗(房から茎を外すこと)の前の目視、除梗のあとの選別台の三段です。選別台は最大で毎時約2トン(約20キンタル。1キンタル=100キログラム)です。8時間でも約16トンにとどまります。一方、収穫のピークでは一日に約50〜60トンが入ります。人手だけでは追いつきません。

光学選別では、ブドウを一層にしてベルト上を流し、撮影して判定します。残す粒は受け箱(ホッパー)へ飛び、落とす粒は空気の噴流で別の容器へ分岐します。品種ごとに「レシピ」があります。手摘みのサンジョヴェーゼ(Sangiovese)と機械収穫のメルロー(Merlot)では条件が違います。担当者(オペレーター)が残す例と落とす例を示し、AIが学習してセンサの校正を決めます。以前の光学機は色・形・サイズ・葉の緑の成分(クロロフィル)など、選べる項目が限られていました。

総合責任者(ゼネラルマネージャー)のアントニオ・ドナート(Antonio Donato)氏は、新しい醸造設備に技術を組み込む方針の一環だと話しています。ナルディ氏は、今後3年以内にモンタルチーノ(Montalcino)のポデリーナ(Poderina)へ小型機を入れる検討もあるとしています。機械メーカー名や型番は、参照した公式ページには書かれていません。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
ファットリア・デル・チェッロにAI光学選別機を導入。2024収穫から使用 メーカー名・型番、設置台数
ウンブリアとトスカーナで初、と自社発表 他ワイナリー導入状況の第三者一覧
精度最大約90%(醸造家説明)。人手より精密、との発言 測定条件、サンプル数、第三者監査
人手選別台は最大約2トン/時。ピーク日量約50–60トン ピーク日量の年次ログ、選別漏れ率の前後比較
一層搬送→撮影→残す粒は受け箱、落とす粒は空気分岐 空気分岐の誤落とし率
品種ごとの学習レシピ。担当者が例を示して校正 レシピ数、学習に必要な粒数
全量を光学選別に通すのが目標。ポデリーナへ小型機も検討 全量達成の時期、投資額

誰に関係するか

青果やナッツの受け入れで、品種や産地ごとに「残す・落とす」の基準が変わる現場では、例を見せてレシピを切り替える考え方が使えます。菓子や惣菜の具材選別で、ロットごとに色や欠けの許容が違うラインでも同じです。課題の型は、一列に流して撮影し、良例・悪例から学習し、空気で分岐することです。

まとめ

一層で流して撮影し、担当者が示した良例・悪例から品種ごとのレシピを学習させ、残す粒と空気で落とす粒を分けます。精度最大約90%と人手選別の毎時約2トンは醸造家の説明です。全量通過は目標で、達成時期の公開はありません。

参考文献

  • Harvesting grapes with artificial intelligence(Tenute del Cerro プレス)、https://www.tenutedelcerro.it/en/note-di-vino-en/press-release-the-grape-harvest-with-artificial-intelligence 、確認日 2026-09-15
  • Cutting-edge technology for Tenute del Cerro: the automatic optical sorter featuring artificial intelligence(Tenute del Cerro)、https://www.tenutedelcerro.it/en/note-di-vino-en/cutting-edge-technology-for-tenute-del-cerro-the-automatic-optical-sorter-feauturing-artificial-intelligence 、確認日 2026-09-15

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)