イタリアのワイナリー、テヌテ・デル・チェッロ(Tenute del Cerro)は、ファットリア・デル・チェッロ(Fattoria del Cerro)にAI光学選別機を入れました。場所はトスカーナ州モンテプルチャーノ(Montepulciano)です。公式プレスは2025年9月29日付です。ブドウをリアルタイムで見て、残す粒と落とす粒を分けます。ウンブリアとトスカーナでこの技術を入れた最初のワイナリーだ、と自社が書いています。
醸造所の入口で、ブドウを一粒ずつ光学とAIで見て、品種ごとのレシピに従い、残すか空気で落とします。
醸造家のエマヌエーレ・ナルディ(Emanuele Nardi)氏の説明では、機械は2024年の収穫から使い始めました。2025年産で品質面の大きな前進があったとしています。選別の精度は最大で約90%に達し、人手の目より細かく選べます。目標は、ファットリア・デル・チェッロに入るブドウをすべてこの選別に通すことです。
従来の人手の選別は、畑での房の除外、除梗(房から茎を外すこと)の前の目視、除梗のあとの選別台の三段です。選別台は最大で毎時約2トン(約20キンタル。1キンタル=100キログラム)です。8時間でも約16トンにとどまります。一方、収穫のピークでは一日に約50〜60トンが入ります。人手だけでは追いつきません。
光学選別では、ブドウを一層にしてベルト上を流し、撮影して判定します。残す粒は受け箱(ホッパー)へ飛び、落とす粒は空気の噴流で別の容器へ分岐します。品種ごとに「レシピ」があります。手摘みのサンジョヴェーゼ(Sangiovese)と機械収穫のメルロー(Merlot)では条件が違います。担当者(オペレーター)が残す例と落とす例を示し、AIが学習してセンサの校正を決めます。以前の光学機は色・形・サイズ・葉の緑の成分(クロロフィル)など、選べる項目が限られていました。
総合責任者(ゼネラルマネージャー)のアントニオ・ドナート(Antonio Donato)氏は、新しい醸造設備に技術を組み込む方針の一環だと話しています。ナルディ氏は、今後3年以内にモンタルチーノ(Montalcino)のポデリーナ(Poderina)へ小型機を入れる検討もあるとしています。機械メーカー名や型番は、参照した公式ページには書かれていません。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| ファットリア・デル・チェッロにAI光学選別機を導入。2024収穫から使用 | メーカー名・型番、設置台数 |
| ウンブリアとトスカーナで初、と自社発表 | 他ワイナリー導入状況の第三者一覧 |
| 精度最大約90%(醸造家説明)。人手より精密、との発言 | 測定条件、サンプル数、第三者監査 |
| 人手選別台は最大約2トン/時。ピーク日量約50–60トン | ピーク日量の年次ログ、選別漏れ率の前後比較 |
| 一層搬送→撮影→残す粒は受け箱、落とす粒は空気分岐 | 空気分岐の誤落とし率 |
| 品種ごとの学習レシピ。担当者が例を示して校正 | レシピ数、学習に必要な粒数 |
| 全量を光学選別に通すのが目標。ポデリーナへ小型機も検討 | 全量達成の時期、投資額 |
青果やナッツの受け入れで、品種や産地ごとに「残す・落とす」の基準が変わる現場では、例を見せてレシピを切り替える考え方が使えます。菓子や惣菜の具材選別で、ロットごとに色や欠けの許容が違うラインでも同じです。課題の型は、一列に流して撮影し、良例・悪例から学習し、空気で分岐することです。
一層で流して撮影し、担当者が示した良例・悪例から品種ごとのレシピを学習させ、残す粒と空気で落とす粒を分けます。精度最大約90%と人手選別の毎時約2トンは醸造家の説明です。全量通過は目標で、達成時期の公開はありません。