オランダの製パンブランド、ボレッティエ(Bolletje)は、アルメロ(Almelo)工場のラスク(beschuit/zwieback。薄い乾パン)ラインに、AIで見てロボットが弾く検査セルを入れました。食品自動化のチン(QING Food Automation)が作りました。拠点はアルンヘム(Arnhem)です。同社のSTAQ(See Think Act。見て・考えて・動く、という枠組み)の上に載るキューソート(Q-Sort)です。チン公式のケースと、専門媒体アイオーティーメッシュ(iot-mesh、2026年3月5日)が紹介しています。
オーブン直後のラスクを人が目視していた工程を、高速カメラとAI分類、スカラロボット(水平多関節ロボット)の除去に移し、焼き色や重なりの不良を同じ基準で弾きます。
ボレッティエは1867年創業で、ラスクで知られるオランダのブランドです。アルメロとヘールデ(Heerde)に拠点があり、2013年からボルフレーベ・グループ(Borggreve Group)の一員です。COOのロ・フルス(Lo Huls)氏は、人材不足と技能の引き継ぎのむずかしさを背景に、品質と経験を技術へ残す必要があると述べます。壊れる前に直す予定の保全や、工程・製品の状態を数字で見えるようにすることにもデータを使い、壊れてから直す待ちをやめたい考えです。
チンのケースでは、AIで品質を見て、不良のデータを返し、ロボットでラインから取り除く流れが中心です。いま稼働しているキューソートがラスクを判定し、不良の枚を自動で外します。STAQは人の判断を技術に移す枠組みで、不良の裏側の原因も追い、そのデータで工程を調整します。
導入前のアルメロでは、最大毎分1200枚のラスクを、およそ5人が目で見ていました。焼き過ぎや重なりを人手で拾うやり方は、人件費がかさみ、データの蓄積も限られていました。オーブン出口(記事では約200メートルのオーブンライン)に、マシンビジョンとAIを載せたセルを置きました。
セルの大きさは約1.8×3.2メートルで、既存のコンベアに組み込めます。高速カメラが各枚をミリ秒単位で撮り、AIが分類します。四軸のストーブリ(Stäubli)TS2-80 HEスカラが不良を側面シュートへ落とし、専用の針グリッパ(針で刺して持つ器具)で拾います。食品向けの衛生仕様(HE)で24時間稼働を想定し、除去は毎分およそ80枚です。チンは検査毎分1200枚・選別毎分80枚・針グリッパ・移設可とまとめています。
欠陥のパターンを機械の設定や生産指標と突き合わせ、ずれのきっかけを見つけるのがSTAQの解析側です。撮った画像を落とさず見比べ、品質基準に照らして分類します。疲労や手順のばらつきに左右されにくい点を、チンは利点として挙げています。
ロボットとコンベアの動きは、ストーブリ側のソフトで合わせます。速度に応じて動作を変え、停止を減らす狙いです。チンとボレッティエは設計段階から現場を巻き込み、AIの検査モデルを共同で育てました。ボレッティエは今後8〜9件の自動化案件を計画し、その一部でチンと連携する予定です。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| 毎分最大1200枚を検査。焼き過ぎ・重なり・表面異常(チン/iot-mesh) | 不良率改善・廃棄減の独立監査 |
| スカラが不良を側面シュートへ。除去は毎分約80枚 | 稼働率、取りこぼし率の実測 |
| セル約1.8×3.2メートル。既存コンベアに組み込み可能 | 据付日数・停止時間 |
| 以前は5人が目視(iot-mesh)。欠陥データで工程調整(チン) | 「5人」の正式な労務データ、配置転換の内訳 |
| 針グリッパ専用開発。食品グレードHEで24時間想定(iot-mesh) | 針痕のクレーム件数、衛生監査の公開結果 |
| 今後8〜9件の自動化を計画(iot-mesh) | 件数の確定スケジュール |
錠剤や電子部品の高速コンベア検品、印刷物の色むら除去、スナックやシリアルの焼き色チェックなど、高速ラインの見た目不良を人手で弾いている現場でも使えます。炉やオーブン出口に高速カメラとAI分類、コンパクトなスカラ除去セルを載せ、不良データを工程調整へ戻します。セルは既存コンベアに載せる大きさにします。
オーブン出口の見た目不良はカメラとAIで同じ基準で分類し、スカラで弾き、欠陥データは工程の調整に戻します。毎分最大1200枚・除去約80枚・以前は約5人の目視は、チンとiot-meshの説明です。