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フェア、送料の見積もりをAIで組み立て、本番前の試験で大きな外れが前の方式より35%減

2026.10.18
フェア、送料の見積もりをAIで組み立て、本番前の試験で大きな外れが前の方式より35%減

米国のフェア(Faire)は、雑貨などのブランドと、町の小売店をつなぐ卸の通販サイトです。商品はブランドが自分の倉庫から送るので、小売店が注文を確定する時点では、送料がまだ決まっていません。同社はこの送料の見積もりを、注文の重さと箱の数をAIで見積もってから運送会社の料金を当てるやり方に替えました。同社のエンジニアリングブログ(2026年7月29日)によると、本番に出す前の試験では、大きく外れた見積もりの率が前の方式より35%減りました。

この事例で分からないこと

  • 35%は本番に切り替える前の試験の数字です。外れの推移のグラフはありますが、本番後の数字は本文に書かれていません。
  • 試験の期間と注文の件数、「大きく外れた」とする線(何ドル、何%の外れか)は書かれていません。
  • 数字はすべて同社の計測で、外の人による確認はありません。

何が起きたか

小売店は、送料を含めて仕入れるかどうかを決めます。高く見積もると注文をやめる店が出ます。低く見積もると、あとで高い送料を見て、だまされたように感じる店が出ます。

前のやり方は、ブランドごとの過去の送料から見積もるモデルでした。速くて安定していましたが、「この注文がどれだけ重く、箱がいくつになるか」と「運送会社がいまいくら取るか」は分かりませんでした。ブランドが商品の重さや大きさを空欄のままにしていることも多くありました。

新しいやり方「バーチャル・パッカー(Virtual Packer)」は、注文を計算の上で箱詰めしてから値段を付けます。4つの段に分かれます。

  1. 商品ごとに、写真・説明・分類・過去の発送の記録から、重さと大きさをAI(ニューラルネットワーク)が見積もります。
  2. 注文ごとに、合計の重さ、かさ、箱の数を別のモデルが見積もります。
  3. 見積もった箱を、運送会社の料金をまとめて返すサービスに送り、その経路のその日の料金をもらいます。
  4. 最後のモデルが、ブランドのくせ(いつも箱が1つ多い、など)を見て直し、小売店に見せる送料を出します。

料金の返事が間に合わないときは、前のモデルの見積もりを出します。

何が変わったか

小売店に見せる前に、同社は新しいやり方を本番の注文の裏で動かしました。見積もりは誰にも見せず、ブランドが注文を発送したあとの実際の送料と、新旧の見積もりを比べています。35%は、この試験で出た数字です。

📢 公表されている説明 ⚠️ こちらで確認できていないこと
本番に出す前に裏で並べて動かし、実際の送料と比べた。小売店に響くほど外れた見積もりの率が、前の方式より35%減った 本番に切り替えたあとの外れの率(グラフのみで数字なし)。試験の期間と注文の件数。「響くほど外れた」とする線(何ドル、何%の外れか)
使う範囲が、対象の注文の半分から80%に広がった 80%になった時期
学び直しが、数か月に1回・数日の手作業から、数週間ごと・数時間の確認になった 学び直しで見積もりの外れがどれだけ変わったか

凡例:📢=当事者が公表している説明 ⚠️=出典に書かれておらず、こちらで確認できていない点
出典:Faire The Craft(2026-07-29)

本番では、最初は1つのブランドだけの注文に絞って使いました。複数のブランドを1回で注文すると、ブランドの数だけ料金を問い合わせるので、待ち時間が延びるからです。問い合わせを同時に出すように直し、使える注文が80%に広がりました。

誰に関係するか

引っ越し業者の見積もりにも使えます。依頼する人が送った部屋の写真から、家具や段ボールの重さとかさを見積もります。積む量からトラックの大きさと台数を組み立て、料金表に当てて見積もりを出します。新しいやり方は先に裏で動かし、作業のあとの実際の量と比べてから切り替えます。

まとめ

フェアは、注文の重さと箱の数をAIで見積もり、運送会社のその日の料金を当てて送料を出すやり方に替えました。いまは対象の注文の80%で使っています。大きく外れた見積もりが前の方式より35%減ったのは本番前の試験の数字で、本番に切り替えたあとの数字と、試験の期間・件数は書かれていません。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)