スイスのエンドレスハウザー・フロー(Endress+Hauser Flow)は、流量計の手組を、エムブイテック(MVTec)のマーリック(MERLIC)という産業ビジョンのソフトで支える取り組みを進めています。拠点はスイス・ライナッハ(Reinach)です。品種が多くロットが小さいため、完全な自動化は現実的ではない、と説明しています。
これまで品質保証は、二人の作業者によるダブルチェックや追加試験に頼っていました。目標は、作業者の負担を下げつつ、見逃すと後の工程まで残る工程のミスを、次の工程や最終試験の前に直せるようにすることです。クラウド型の組立アシストは、データ保護と、止まったときに使えなくなることとの両方で合わず、採用しませんでした。
代わりに、自社のウェブ型生産実行システム(MES)へ、プログラムを書かずに組める産業ビジョンを載せました。MESは、工程の位置、作業台の適否、作業者の権限を確認したあと、画像と文で手順を示します。マーリックは、作業者の操作とは別に裏でレシピとパラメータを読み、撮影した画像を評価します。見逃すと後の工程まで残る工程が正しければ、結果と画像をMESへ返し、次の工程へ進みます。
認識には、画素単位で誤りの種類を切り分けるセマンティックセグメンテーションと、対象を枠で示す物体検出を使います。例として、シールが付いているかを見ます。作業台の上にはカメラがあり、産業用パソコン、可変焦点の液体レンズ、レーザ距離センサ、バーコードスキャナがつながっていて、部品のコードを読むと1台ずつの手順が画面に出ます。
2025年3月からマーリックを使い、安定を確認したあと、同年秋に他の世界拠点への展開を始めました。次は、バーコードや光学文字認識(OCR)で部品を自動識別し、作業者はカメラの下にワークを差し出す運用を予定しています。
左はベンダー事例(エムブイテック、およびそれを転載した業界記事)の説明です。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| 画素ごとの画像認識と物体検出で、見逃すと後の工程まで残る工程(例: シール装着)を確認 | モデル版・学習枚数・適合率/再現率 |
| 自社の生産実行システムへ統合。権限確認のあと指示を表示し、結果と画像を記録 | 不良率・工数・二重チェック削減の定量 |
| 産業用パソコン、液体レンズカメラ、レーザ距離、バーコードの構成。クラウド型は不採用 | 停止時に人が戻す手順の詳細 |
| 2025年3月から稼働し、同年秋に他拠点への展開を開始 | 展開済み拠点数の独立一覧 |
補聴器や時計の防水リングなど、小さい手組で「付いたか」を後工程の前に見ます。品種が多い作業では、欠落を後の工程へ流さないよう、いまの生産指示の横に画像での確認を載せ、人の組立は残します。
人の組立は残し、シールが付いたかをその場で見て、次の工程へ渡します。