スコットランドの資源管理会社シレコ・スコットランド(Cireco Scotland)は、ダンファームリン(Dunfermline)のMRF(Material Recovery Facility。資源の選別施設)で、残渣ベルトにリサイクライ(Recycleye)のAIビジョン付きロボットを入れました。残渣は、本線で取りこぼしたあとに残る流れです。リサイクライ自身がケーススタディで紹介しています。
残渣ラインで取りこぼしたPETとアルミ缶を、ロボットが拾い直し、埋立などへ流さず回収します。
シレコはスコットランドで資源管理を手がける組織で、ダンファームリンのMRFを運営しています。ここでは2D材、3D材、DMR(Dry Mixed Recyclables。乾いた混合リサイクル物)を合わせ、年間3万トンを処理します。原料はファイフ評議会(Fife Council)、ほかの地方自治体、商業由来です。処理はバッチ方式です。
運用チームは、渦電流選別、磁石、NIR(近赤外)の光学選別を通したあとも、転がりやすいPETとアルミ缶が残渣ベルトに多く残る状態でした。選別のばらつきを抑え、コストを下げ、リサイクルできるものをエネルギー回収や埋立へ回しにくくする必要がありました。
そこで残渣ラインの品質管理に、リサイクライのロボットを3台入れました。カメラ画像でPETとアルミ缶を見分け、取りこぼしたPETボトルとアルミ缶を埋立へ送らないよう、アームが残渣ベルトから抜き取ります。人手のピッキング枠は、シフトあたり3枠を置き換え、6人分の常勤相当(FTE)をMRF内のほかのラインへ移しました。
ケースが挙げる成果は、ロボット3台、6 FTEの再配置、システム全体で毎分120ピック(120 ppm)、材料の100%スキャンです。
シレコのコーポレート・プロジェクト&サービス担当、デイヴィッド・グッディナフ(David Goodenough)氏は、残渣へ逃げる目標物が減り、ほかの目標ストリームの品質も上がった、と話しています。
ライン上のアルミ缶が増えたあと、ロボットのプログラムを変えました。当初は2台がPETだけを拾っていましたが、いまは3台ともPETとアルミの両方を拾います。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| ダンファームリンMRF。年間3万トン(2D・3D・DMR)。ファイフほか自治体・商業。バッチ処理 | 品目別トン数の内訳、稼働シフト数 |
| 渦電流・磁石・NIR後もPETとアルミが残渣ベルトへ | 導入前の残渣中のPET/アルミ比率の公開値 |
| 残渣の品質管理にロボット3台。取りこぼしPET・アルミを埋立へ送らないよう抽出(ケース文言) | 回収トン数、埋立回避量の前後比較 |
| シフトあたり人手3枠を置換。6 FTEを他ラインへ再配置 | 再配置後の人件費・生産性の監査数字 |
| システム全体120 ppm。材料の100%をスキャン | ppmの測定条件、スキャン漏れの定義 |
| 残渣ロス減と他ストリーム品質向上(現場コメント) | 品質指標(純度%など)の前後表 |
| アルミ増に合わせ再プログラム。3台ともPET+アルミを拾う | 再プログラムの所要時間と停止時間 |
物流センターの異物除去、食品工場の最終検品ベルト、倉庫のリターン品仕分けなど、本線のあとに残る流れを人手で拾っている現場で使えます。取りこぼし専用のロボットを置き、人はほかのラインへ移す使い方です。原料の割合が変わったら、拾う対象のプログラムを差し替えます。自治体や民間のMRFでも同じ流れが使えます。
本線の選別のあとに残る流れで、高価値物だけをプログラム差し替え可能なロボットに任せます。