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ブラジルの湿藍革。傷の地図をニューラル網で等級する

2026.09.26
ブラジルの湿藍革。傷の地図をニューラル網で等級する

ブラジルのJBSクーロス(JBS Couros)は、マインドハイブ・グローバル(Mindhive Global)のブルーセレクト(BlueSelect)で、湿藍(wet-blue)段階の牛革を等級しています。高解像のカメラで革を撮り、ニューラル網が毛穴ほどの大きさまで欠陥を地図にします。拠点ごとの等級のズレを、顧客ごとのルールでそろえます。

マインドハイブ公式(2025年3月4日)が複数年契約を伝え、JBSクーロスUSA(2025年3月21日)も導入を報じています。

JBSクーロスは自動車、家具、履物、革製品向けに湿藍革を扱います。米国での協業の延長として、ブラジルへ広げています。

何が起きたか

湿藍は、クロムなどでなめした(鞣した)あとの湿った革です。ここでの等級が、どの注文に回すか、どの製品になるか、いくらになるかを決めます。人手の等級は、拠点・シフト・担当者でずれやすいです。買い手が現地確認に飛ぶこともあります(製品ページ)。

マインドハイブの発表では、ブラジルの湿藍革加工・流通サイト13か所へ展開し、完了目標は2025年6月です。初号機はブラジルに設置済みです。一方、ブルーセレクト製品ページは「ブラジル湿藍10サイト」です。サイト数は出典で分かれます。

ラインでは、既存の水絞り機(サミイング機)の後ろに装置を入れます。ラインの通常速度のまま動き、ラインあたり最大360枚/時です。1枚あたり約4秒で検査・分類します。

ニューラル網は2000万枚を超える革で学習し、見える細かさ(解像度)は毛穴サイズ相当です。

欠陥の割合を地図にし、全体面積と裁断できる面積をピクセル単位で測ります。そのうえで、顧客ごとの等級ルールを当てます。

欠陥クラスは、発表文では25以上です。製品ページは30以上です。ブラジル向けには地域の欠陥差で校正し、カタログを30以上へ広げています。クラス数も出典で分かれます。

等級の結果は産業用タッチ画面に出ます。人手の仕分けにも、革を積み上げる機械(スタッカー)など下流の自動化にも渡せます。

中央のダッシュボードで拠点の成績を比べ、取れ高(歩留まり)を見ます。

等級者を置き換えるのではなく、操作とデータ品質の監視へ役割が移ります(製品ページ)。

JBSの皮革部門最高経営責任者(CEO)ギリェルメ・モッタ(Guilherme Motta)は、生産線の効率を上げ、世界の顧客向けに等級の基準をそろえるのが狙いです。マインドハイブの最高経営責任者ジェームズ・ベイリー(James Bayly)は、大規模な湿藍等級の標準化と最適化を進めるのがねらいです。

等級精度91%超は、両発表と製品ページが共通です。湿藍での91%はベンダー管理下の対照試験(controlled study)での検証結果です(製品ページ)。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
複数年契約。ブラジル湿藍サイトへ展開。完了目標2025年6月(マインドハイブ発表は13か所。製品ページは10サイト) 実際の稼働サイト数・完了日の第三者記録
初号機設置済み。最大360枚/時。約4秒で検査・分類(マインドハイブ/JBSクーロス) 実ラインの平均処理量・停止時間
欠陥クラス25以上(発表文)/30以上(製品ページ・ブラジル拡張) クラス定義表と誤分類率の独立測定
毛穴サイズ相当の解像。欠陥地図・裁断できる面積のピクセル計測(製品ページ) 解像の公称仕様書・計測誤差
ニューラル網は2000万枚超で学習(製品ページ) 学習データの内訳・評価プロトコル
等級精度91%超。製品ページは対照試験で検証、と説明 第三者監査・試験条件の全文
中央ダッシュボードで拠点比較。等級者は操作・監視へ(製品ページ) 導入前後の等級一致率・廃棄率の独立比較
モッタ/ベイリーのコメント要旨(両発表) コメント以外の社内KPI公開

誰に関係するか

複数工場の生地検反、建材パネルの傷地図、クリーニング拠点の染み地図、オークション前の中古車外装傷など、見た目は近いのに価値が違い、拠点や担当で等級がずれやすい現場があります。

まとめ

湿藍の水絞り機の後ろで高解像撮影し、ニューラル網が毛穴級の欠陥地図と裁断できる面積を出します。顧客ごとの等級ルールを当て、画面か下流の自動化へ渡して、拠点の数字をダッシュボードで比べます。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)