ギリシャのエリータ(Elita)は、エリサム(Elisam)のキウイ用等級機と、エリプス(Ellips)のトゥルーエーアイ(True-AI)で、輸出向けキウイの見た目等級を回しています。労働を大きく増やさずに処理量を伸ばし、日焼けや腐敗など見えにくい欠陥を落とします。
エリプス・インサイツ(Ellips Insights)の顧客事例(2025年5月15日)が、導入の背景と処理量の数字、生産責任者のコメントをまとめています。トゥルーエーアイが深層学習であることは、エリプスの技術ページとディープラーニング解説(2023年9月)にあります。
エリータは、2012年にベリア(Veria)で兄弟のディオニシス(Dionysis)とミミス(Mimis)が始めた家族企業です。キウイ、いちご、さくらんぼ、桃など季節の果実を、30か国を超える市場へ送っています。キウイはほぼヘイワード(Hayward)種で、ペラ(Pella)、イマシア(Imathia)、ピエリア(Pieria)、カバラ(Kavala)といった産地の栽培者と組んでいます。収穫のタイミングと保管を管理し、海外の基準に合わせて出荷するのが事業の柱です。輸出需要が増える一方で、手選別だけでは速度と精度が追いつきにくくなっていました。
そこで選んだのが、エリサムのキウイグレーダーにエリプスのトゥルーエーアイを載せた構成です。いまは年に最大900万キログラムのキウイを処理し、1日あたり最大100トンまでパックできます。数字は顧客事例の説明であり、第三者の監査結果ではありません。選んだ理由は、一貫した品質、より大きな量への対応、技術パートナーとしての実績、複数果実で同じAIソフトを使える柔軟さです。
課題のひとつが、輸出基準に効く微妙な欠陥です。日焼け、果皮のひび、ラセット(果皮のざらつき)、形の乱れ、傷跡、腐敗、硬さや軟らかさのばらつきなど、人手では見落としやすい項目があります。生産責任者のモーゼス・イリアディス(Moses Iliadis)は、大きなトン数を扱うことが最大の難所だとし、AIのもとで人と機械が一緒に効率を上げる、手選別よりAIのほうが速く正確で効率が良い、と話します。
運用では、熟練のオペレータをAIが支え、労働への依存を増やさずに、より大きな量を扱います。トゥルーエーアイは等級のパラメータ作業の多くを自動化し、オペレータの市場知識と組み合わせます。検出率のパーセントや、導入前後の人員数の表は、この一次情報には出ていません。
同じトゥルーエーアイを、桃など種の硬い果実(石果)用のエリサム機や、さくらんぼ用のエリファブ(Elifab)機でも使います。稼働の詳細は扱いません。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| Elisamキウイグレーダー+Ellips True-AIを導入(エリプス事例) | レーン数・カメラ構成の公開仕様 |
| 年最大900万kg、日最大100トンパック(同) | 独立な出荷統計と監査 |
| 日焼け・腐敗・軟化など微妙欠陥が課題(同) | 欠陥クラス別の検出率% |
| 労働依存を増やさず量を伸ばす、と説明(同) | 導入前後の人員数・残業時間の表 |
| イリアディス氏のコメント(効率・品質・人と機械)(同) | コメント以外の社内KPI全文 |
| True-AIは深層学習(エリプス技術頁/解説) | 学習データ量の公開数字(本顧客固有) |
| 石果・さくらんぼ機も同じAIソフト(事例) | 本記事対象外。キウイ以外の稼働詳細 |
柑橘の薄い果皮傷、アボカドの熟度むら、カット野菜の変色など、輸出や業務用で微妙な見た目差が不合格につながる現場があります。欠陥クラスを深層学習の等級で揃え、人を増やさずに処理量を伸ばします。
輸出基準に効く日焼けや腐敗など見えにくい欠陥を、深層学習の等級でクラス分けし、熟練オペレータの市場知識と組み合わせて、労働への依存を増やさずに処理量を伸ばします。