インドのマリコ(Marico)は、ジドカ(Jidoka)の人工知能(AI)ソフト「コンパス(Kompass)」と、検査装置「ティグリス(Tigris)」で、スクリーン印刷した瓶の見た目を全数に近い形で見ています。ポンディシェリー(Pondicherry)の拠点では、1日あたり約15万本の瓶が流れます。ジドカの公式事例が、この現場での導入を紹介しています。
需要が増えると、高速ライン上で印刷品質を人手だけでそろえるのが難しくなります。疲れによる見落とし、誤った棄却、ブランドと法令表示への影響が課題でした。求められるのは、0.5秒未満で瓶の全周を見ることです。従来のやり方では、この速さと確かさを同時に保ちにくく、法定の箱・瓶面の文字確認も、熟練でも抜けやすいポイントでした。
導入したティグリスは、コンパスと連携します。瓶をホルダに載せ、360度回します。2台のカメラが順に撮り、125本の細い画像帯をつないで、瓶表面の2次元パノラマ画像を作ります。この画像に対し、画像から欠陥のかたちを探す仕組み(オブジェクト検出)が、印刷のずれ、かすれ、欠落などの欠陥を探します。続けて光学文字認識(OCR)が、製品名、製造ロットの記号(バッチコード)、使用期限などの文字が正しく読めるかを確認します。
不良と判定した瓶は、空気圧ではじき出す装置(リジェクト)がラインから外します。検査の流れと同期し、速度を落とさない設計です。同じ欠陥が短い時間に続くと、工場の異常を知らせる灯に近い警報(アンドン)が出て、現場が早めに原因を見に行けるようにします。
検査の精度は99.7%、良品なのに不良と誤る割合(誤検知)は0.3%未満です。処理は毎分120本です。検査の人件費・市場返品・誤棄却の削減で、年間約2.5万ドルのコスト減です。検出効率は人手比で15%向上し、市場への不良流出をほぼゼロに近づけた、という数字が事例にあります。
なお、同じジドカ製品でも、エイボン・シールズ(Avon Seals)の事例はメカニカルシールの上下両面検査です。本記事の対象は、曲面へのスクリーン印刷と表示確認です。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| ポンディシェリーで1日約15万本の瓶を扱う現場にコンパス+ティグリスを導入(ジドカ事例) | 導入前後の市場流出件数の独立集計 |
| 360度回転、125帯画像のつなぎ、オブジェクト検出とOCR(同) | 欠陥クラス別の検出率%の第三者測定 |
| 毎分120本、精度99.7%、誤検知0.3%未満(同) | 実測ログに基づく精度の再現試験 |
| 年間約2.5万ドルの検査コスト削減、検出効率+15%(同) | 会計監査済みの節約額 |
| 空気圧リジェクトとアンドン連動(同) | 警報閾値の設計書全文 |
瓶以外でも、曲面ラベルの貼りずれと賞味表示を同じ検査セルで見る飲料・化粧品の二次包装があります。薬の外箱とボトル印字を、画像つなぎと文字確認の一段で見る受託包装にも、同じ分け方が使えます。
瓶を回して全周の画像をつなぎ、オブジェクト検出で印刷欠陥を拾い、OCRで表示を確かめます。不良は空気圧で外し、繰り返しは警報で知らせます。