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フロリダのセメント工場。ボールミルの設定値を閉ループAIが動かす

2026.09.29
フロリダのセメント工場。ボールミルの設定値を閉ループAIが動かす

アメリカ・フロリダのティタン・グループ(TITAN Group)ペンスコ(Pennsuco)工場では、セメント用ボールミルの設定値を人工知能(AI)が動かしています。使うのはオプティミティブ(OPTIMITIVE)のソフト「オプティバット(OPTIBAT)」で、既存の制御につないで設定値を自動更新します。対象はエフエルスミズ(FLSmidth)製のボールミル3基です。オプティミティブ公式の成功事例が、2020年からの継続利用を紹介しています。

何が起きたか

ティタンは建材・セメントの国際企業です。ペンスコ工場では、3基のボールミルでセメントを粉砕します。事例が示す電動機の出力は、3,700キロワット、5,300キロワット、4,600キロワットです。セメントの生産能力は合計で毎時450トンです。

粉砕は電力を多く使います。処理量を増やしつつ、ブレーン(Blaine)や残さ(residue)といった品質を守る必要があります。人手の操作や従来制御だけでは、変動の多い工程で「一番よい点」に長くとどまりにくい、という課題でした。

オプティバットは、過去データとリアルタイムデータから、直線では表しにくい関係(非線形)をモデル化します。既存の制御装置につなぎ、人が都度入れなくても設定値(セットポイント)を更新する仕組み(閉ループ)です。各ミルでは、エネルギー、品質、処理量のバランスをとるため、主要な変数を4つ同時に扱います。品質では、ブレーンと通過(passing)の値を同じか、それ以上に維持しています。

見出しの数字は、スループット(処理量)の7.1%向上と、トンあたりの電力(比エネルギー)消費の4.7%削減です。導入の流れは、プロセスデータの分析とAIモデリング、最適化戦略の設計、制御系への統合と試運転・教育です。同種プロジェクトの完了目安は3〜4か月です。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
ペンスコのボールミル3基にオプティバットを導入。2020年から継続(オプティミティブ) 導入契約と稼働ログの第三者開示
非線形AI、閉ループ、ミルあたり主要変数4個(同) 変数リストと制約式の全文
スループット+7.1%、比エネルギー-4.7%(同) 試験期間・ベースライン定義の監査
ブレーンとpassingを同じかそれ以上に維持(同) 品質試験の生データ
同種案件の目安3〜4か月(同) ペンスコ固有の実工期

誰に関係するか

粉砕以外でも、乾燥や反応など連続プロセスで、品質の上限・下限を守りつつ設定値の更新を学習モデルに任せる使い方があります。処理量とトンあたりの電力を同時に詰めたい現場向けです。

まとめ

粉砕の設定値を、品質の上限・下限の中で学習モデルが自動更新します。処理量とトンあたりの電力を同時に詰める使い方です。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)