チェコのシュコダ・オート(ŠKODA AUTO)は、組立ラインの搬送まわりを、固定カメラと人工ニューラルネット(ANN)で見張るマジック・アイ(MAGIC EYE)を動かしています。開発は2020年に始まり、アマゾン ウェブ サービス(AWS)上の保管・計算・可視化と現場のコンピュータを組み合わせています。本社はムラダー・ボレスラフ(Mladá Boleslav)にあり、フォルクスワーゲン(Volkswagen)グループの一員です。
自動車の組立では、ラインが1分止まると1台分の売上に近い損失になる、とAWS公式事例にあります。シュコダは目立ってから直すやり方では足りないと判断し、壊れる前に弱い箇所を拾う保全へ寄せました。予知保全担当のミラン・ジェデク(Milan Dědek)氏は、弱い場所を見つけて停止を抑えることが部署の狙いだ、と言います。
マジック・アイは、搬送フレーム付近に据えたカメラ6台で、人が届きにくい場所まで設備を撮ります。電気自動車では電池が重くなり、ベルトへの負担が増えるため、監視の必要も増えます。車両がラインを進むあいだに約45万枚の写真を集め、ライン枠上のコンピュータで10のANNが分析し、結果をクラウドへ送ります。保管はアマゾン S3(Amazon S3)、計算はアマゾン EC2(Amazon EC2)、データベースはアマゾン RDS(Amazon RDS)、画面はアマゾン クイックサイト(Amazon QuickSight)を使います。
異常を見つけたときは、保全の担当者へ知らせます。事例が挙げる例は、電源ライン周辺の汚れ、ボルトの緩みや亀裂、アルミ軌道の損傷です。担当者は、その場の手当てか、計画停止中の修理かを選びます。以前は定期点検のときか、ラインに影響が出てから設備を見ていました。その時点では、停止が数分から数日に広がることもありました。ニューラルネットは、14の欠陥タイプと178クラス(下位区分を含む)を見分けられます。
| 公表されている説明 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| 搬送フレーム付近のカメラ6台、通過中に約45万枚収集(AWS) | 枚数の計測条件と保存期間の生ログ |
| ライン上コンピュータで10のANNが分析し、S3等へ送る(同) | 各ネットの学習枚数と混同行列 |
| 14欠陥タイプ・178クラス。汚れ・ボルト・アルミ軌道などを例示し保全へアラート(同) | 欠陥タイプ別の実測精度の第三者測定 |
| 定検/影響後の事後から、事前の対応計画へ寄せる、と説明(同) | ダウンタイム削減%や金額の監査済み数値 |
| EV電池重量増によるベルト負荷を監視動機の一つに挙げる(同) | グループ他工場への展開範囲の現状 |
製紙や製鋼の長い搬送、物流ハブの仕分けコンベヤなど、点検足場が少なく、ベルトや締結部の異常が止まるまで見えにくい現場では、到達しにくい区間に固定カメラを並べ、複数のANNで汚れ・緩み・軌道傷をクラス分けし、保全画面へ先に出す使い方ができます。
届きにくい搬送部にカメラを固定し、通過中の画像をライン横の複数ニューラルネットで汚れ・緩み・軌道傷などのクラスに分け、保全が手当てか計画修理かをその場で選べるようにします。