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オーストリアの集成パーケット。UVで光る接着剤の継ぎ目をカメラの中のAIが見る

2026.10.02
オーストリアの集成パーケット。UVで光る接着剤の継ぎ目をカメラの中のAIが見る

オーストリアのシェウヒャー・ホルツインダストリー(Scheucher Holzindustrie GmbH)は、多層パーケットの接着継ぎ目を、紫外線(UV)とカメラの中のニューラルネットで見る検査を入れています。拠点はメッテルスドルフ(Mettersdorf)で、4世代続く家族経営の床材メーカーです。カメラはアイディーエス・ネクスト・リオ(IDS NXT rio)で、ホスト用パソコンを置かず、ラインのそば(カメラの中)で計算する(エッジ)判定をします。

何が起きたか

多層パーケットは摩耗層と芯材を重ね、3層品には底層もあります。裏はスプルースやパインです。最新ラインのマルチ・フロール.11(MULTI flor.11)は摩耗層3.6mm・全体11mmで、2024年にこの検査を載せました。ラインはおおよそ秒速1メートルです。

プロファイリングではクリック用の輪郭を削ります。研究開発のクラウス・バウアー(Klaus Bauer)氏の説明では、そのあいだにカメラ2台で芯材と裏層の接着継ぎ目に接着剤があるかを見ます。コンベヤ両側から長辺を撮り、圧着で押し出された接着の線も見ます。

照明はファルコン(Falcon)のUV発光ダイオード(LED)です。接着剤メーカーへ添加剤を頼み、紫外線下で青く光るようにしました。長い欠けや切れが多い板は不合格にします。節やごく短い切れなら、通すこともあります。

システムごとにリオを2台使い、画像から良し悪しを覚える仕組み(ニューラルネット)をカメラに載せ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)上で判定します。ホスト用パソコンは不要で、電源とデータはパワー・オーバー・イーサネット(PoE)1本です。機械どうしをつなぐ共通の話し方(OPC UA)で機械や制御とつなぎます。

学習は良否あわせ約60枚で合格と不合格の境を覚え、不良集めに約4週間かかりました。板1枚の検査は90ミリ秒未満、結果返却は80ミリ秒です。

不合格なら制御装置(PLC)へ信号を出し、裏面に緑線を付けます。数分後、キーエンス(Keyence)の色カメラが緑線を見て別経路へ振り分けます。欠けた木は燃料や固めた燃料(ブリケット)に回します。バウアー氏は、この接着継ぎ目を100%見るメーカーは少ないと述べています。制御ソフトとのつなぎに手間がありました。

何が変わったか

公表されている説明 こちらで確認できていないこと
UVで接着剤が青く蛍光。リオ2台+FPGAでカメラ内判定。ホスト用パソコンなし。OPC UA/PoE(業界誌取材) IDS公式のケース本文(こちらでは確認できず)
約60の良否サンプルで合格/不合格の境を学習(バウアー氏/業界誌) どの誤りが何件あったかの内訳表と現場の誤判定率の生ログ
検査90ms未満/結果80ms。ライン約1 m/s。2024年・マルチ・フロール.11 全品目・全ラインへの展開範囲
緑線マーク後にキーエンス色カメラで振り分け。廃材は燃料/固めた燃料(ブリケット) 排出率と再加工率の監査済み数値
この接着継ぎ目の100%検査は少数派、とバウアー談 「100%」の独立監査

誰に関係するか

家具の縁貼りや建築用合板の接着で、光では継ぎ目が分からず、不良を出荷近くまで流してしまう現場では、添加剤で線を光らせ、カメラの中のニューラルネットが合格/不合格だけを制御へ返し、後段の色マークで落とす使い方ができます。

まとめ

紫外線で接着の線を青く光らせ、カメラの中のニューラルネットが合格か不合格かをその場で返します。不合格は裏面の緑線と後段の色カメラで分け、ホスト用パソコンは置きません。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)