インド東部のオディシャ州で、社会的企業のドゥヴァラ・Eレジストリ(Dvara E-Registry)は、衛星画像から畑の出来を点数にする「ケートスコア(KhetScore)」を作り、土地の権利書がない農家にも作物の保険つきでお金を貸しました。点数、低い利息、担保なし、保険を一緒にした貸し方です。国際食料政策研究所(IFPRI)などの研究者は、58の村をくじで半分に分け、2021〜2022年の3つの作期で比べています。この貸し方を入れた村では、正規の貸し手から借りた人の割合が21ポイント増えました。研究者が2024年10月にまとめたIFPRIの討議用論文にもとづく内容です。
この地域の農家には、人の土地を借りたり、収穫を分け合う約束で耕したりする人が多くいます。土地の権利書がないと担保にできず、銀行から借りにくいため、利息の高い金貸しに頼りがちです。
ケートスコアでは、次の順で貸すかどうかを決めます。
貸す額は、米を1エーカー(約0.4ヘクタール)作る費用にあたる約6万円(3万インドルピー)です。利息は年14%で、地域の小口融資の24%より低く、収穫前に2〜3回、収穫後に残りを返します。この試験の間、保険料は全額を補助しました。
研究者は、ジャジプル県の58村を、貸す村(29村)と貸さない村(29村)にくじで分けました。2020年末から2021年初めに1706人に聞き取り、2022年11〜12月に1621人に聞き直しています。貸す村で声をかけた農家のうち、申し込んだのは毎作期平均で約28%でした。論文に書かれた返済率は83%です。
左は論文の数字で、貸す村と貸さない村の差です。「ポイント」は割合の差で、21ポイントなら100人あたり21人多いという意味です。
| 論文の数字 | こちらで確認できていないこと |
|---|---|
| 正規の貸し手から借りた人の割合は21ポイント増え、金貸しなどから借りた人の割合は20ポイント減った | 借りた総額の変化 |
| 返済に困ったと答えた借り手は、貸す村で約20%、貸さない村で76%だった | 比べた借り手の借り先が村ごとに違う(貸さない村は金貸しが多い)。点数そのものの効き目(低い利息、担保なし、保険、分割返済と一緒に動いており、分けられていない) |
| 女性の借り手では、正規の借り入れが26ポイント増え、借り入れ全体も約16ポイント増えた | 点数が40点に届かず断られた人のその後 |
| 実際に借りた人は、雨季の作物の利益が1エーカーあたり約1万8000円(約9100ルピー)多かった | 保険料の補助がなくなっても同じ結果になるか |
論文は、返済に困る人が減った理由の一部は利息の低さにあると書いています。運営会社が2021年8月にページで紹介したこのAIが試験の時期に使われていたか、どれだけ当たるかは、論文にも会社のページにも書かれていません。論文はIFPRIの通常の査読を通っておらず、研究には運営会社が協力しました。2026年6月のIFPRIのブログは、この結果を受けて仕組みがより大きく広げられたと書いていますが、規模の数字は出していません。
従業員100〜200人規模の種苗会社で、取引の浅い小さな農家に種や苗を掛け売りする枠を決める場面に当てはまります。衛星画像で畑の過去の作付けを点数にし、天候の被害の保険と組み合わせれば、決算書のない相手にも少額から枠を出せるかを試せます。
オディシャ州では、衛星画像から畑の出来を点数にして、土地の権利書がない農家にも保険つきで貸しました。くじで分けた試験では、この貸し方を入れた村で、正規の貸し手から借りた人の割合が21ポイント増えました。ただ、結果は点数、低い利息、保険をまとめた効き目で、点数だけの効き目は分かっていません。