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シカゴの生コン会社。生成AIが作ったCO2の少ない配合を直して打つと、現場の床の規格を満たした

2026.10.15
シカゴの生コン会社。生成AIが作ったCO2の少ない配合を直して打つと、現場の床の規格を満たした

アメリカのイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)とメタの研究者は、生成AIに、強さの条件を満たしつつCO2の少ないコンクリートの配合を作らせました。シカゴの生コン会社オジンガ(Ozinga)は、その案を地元の材料と寒さに合わせて直し、2021年にデータセンター工事の重要でない建物の床に打ちました。どちらの床も強さなどの規格を満たしました。2022年にACMの学会(COMPASS)の論文集に載った論文にもとづく内容です。

何が起きたか

コンクリートは、セメント・水・砂・砂利に、セメントの代わりになる材料(製鉄でできるスラグ、石炭を燃やした灰のフライアッシュ)を混ぜて作ります。セメントを作るときに多くのCO2が出るので、セメントを減らすほど負荷は下がりますが、強さが足りなくなるおそれがあります。

研究者は、公開されている配合と強さのデータに、業界の環境負荷の計算ツールの値を合わせてAIに学習させました。AIは「28日目にこの強さ」という条件を受けて、CO2の少ない配合の案を出します。実験室で5つの案を試すと、どれも28日目の目標の強さを7日目で超えました。

何が変わったか

オジンガは、いちばん使えそうな案を自社の試験室で試し、2つの理由で配合を変えました。セメントの代わりになる材料は場所と時期で手に入りにくいこと、現場が寒く固まるのが遅くなることです。フライアッシュは案の3分の1以下に減らしました。この配合を、2021年3月に工事事務所の床、約3700平方メートル(4万平方フィート)に、6月に守衛所の床、約42平方メートル(450平方フィート)に打ちました。現場の配合には、CO2を練り込む材料や、寒い日に固まりを早める薬剤も加えています。

📢 論文とオジンガが公表している結果 ⚠️ こちらで確認できていないこと
3月の床は、28日目の強さが約48〜52メガパスカル(6970〜7592 psi)。目標は約28メガパスカル(4000 psi) 重要な建物に使ったときの結果
6月の床は、28日目の強さが約43メガパスカル(6260 psi)。流れやすさ・空気の量・縮みも合格。縮みは0.033%で、基準の0.032%未満をわずかに超えたが、15%以内の超過は認める扱いだった 何年かたったあとの傷み方
寒い3月の床は、規格にはないが望ましい「5日目に28日目標の75%」に届かず、施工会社が気にした 寒さに合わせてAIの案をどう直せばよいか
CO2は地域の基準より40%少ない(オジンガの発表) 現場で使った配合そのもののCO2の計算の中身。CO2を練り込む材料の分を含むか

📢=当事者が公表している説明(左の列)。⚠️=出典に書かれておらず、こちらで確認できていない点(右の列)。強さは試験体を割って測った値(論文)。CO2の数字はオジンガの発表。

強さは、打設の日に取った試験体を割って測った値です。研究の費用の一部はメタの寄付で、オジンガも協力した当事者です。現場の配合はAIの案から大きく変えてあります。

誰に関係するか

従業員100〜200人規模の園芸用の培養土のメーカーで、ピートを減らした配合を作る仕事に当てはまります。過去の配合と育ちの試験の記録でAIに案を出させ、地元で手に入る材料と季節に合わせて作り手が直します。試験の鉢で育ちを確かめてから、まず自社の売り場の一部で使います。

まとめ

イリノイ大学などは、生成AIにCO2の少ないコンクリートの配合を作らせました。シカゴの生コン会社が地元の材料と寒さに合わせて直し、工事現場の床2か所に打つと、強さなどの規格を満たしました。寒い日は5日目の強さの出が遅く、使ったのは重要でない建物だけです。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)

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