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米シュロツキーズとシナボンの加盟店主、3店の値付けや現金の照合をChatGPTに手伝わせ、自分の手作業と比べてから任せる仕事を広げた

2026.10.27
米シュロツキーズとシナボンの加盟店主、3店の値付けや現金の照合をChatGPTに手伝わせ、自分の手作業と比べてから任せる仕事を広げた

米ニューメキシコ州で飲食店を3つ営む加盟店主が、メニューの値付けや毎月の現金の照合をChatGPTに手伝わせています。最初は自分の手作業の結果と比べ、任せられると分かった仕事から広げました。本人の話では、値付けの分析は5日から1〜2時間に、現金の照合は3時間から5〜10分になりました。数字はオープンAI(OpenAI)の導入事例のページに載った本人の説明で、外の人による確かめはありません。

何が起きたか

テッド・テイラー(Ted Taylor)氏は、半導体の業界で25年働いたあと、飲食の仕事に移りました。いまは、サンドイッチ店のシュロツキーズ(Schlotzsky’s)と、シナモンロールの店シナボン(Cinnabon)が一緒になった店を3つ営んでいます。本部に属さない、独立した加盟店主です。オープンAIの学びのサイト(OpenAIアカデミー)の記事によると、妻のタミ・テイラー氏と、アルバカーキ、リオランチョ、サンタフェにある店を買いました。

店を回すには、客から見えない仕事がたくさんあります。メニューの値付け、人の配置、設備の修理、店の決まりづくりなどです。テイラー氏は、こうした仕事にChatGPTと、データを集めて分析できるChatGPT Workを使っています。オープンAIは2026年10月20日に、この話を導入事例として出しました。

AIの使い方

値付けは年に1回の仕事です。材料の費用、品の人気、近くの店の値段、量、店で食べる場合と配達の場合の違いを合わせて考えます。テイラー氏はまずAIに、近くの店の値段の動き、量、料理の質から、値上げの目当てを調べさせます。次に渡すのは、品を分類した一覧に、店と配達のいまの値段をつけたものです。全体でどれだけ上げるか、どの品を多めか少なめに上げるかは、テイラー氏が決めて伝えます。AIは、店と配達のすすめの値段を表にして返します。品ごとの売上の記録と、仕入れの値段を足せば、値段を変えたときの売上の変わり方も見積もれます。

人手の分析では、売上と勤務のデータを、AIが読むだけの形で見られるようにしました。AIは、予定の時間、予算の時間、実際の時間を、売上の予測と実績と並べて比べます。いつも予測より多い店や少ない店があるので、直前の12週も見ます。結果の報告に出るのは、残業、予定より長い勤務、人が足りない時間と、店長が見るべき点です。

勤務表は、1店で試しました。従業員ごとの役割、研修、出られる時間、時給と、売上の大きさごとに要る人の数をAIに渡しました。テイラー氏と店長は、AIの案を、店長が自分で作る場合の表と並べて比べました。忙しい時間に人を足す条件が抜けていると分かり、AIへの指示に書き足しました。いまはこの店の勤務表をAIが全部作り、店長が確かめて直し、店の勤務の仕組みに入れています。

毎月の現金の照合では、3店それぞれの現金の取引のデータと、銀行の記録を入れます。AIは、取引と入金を一つずつ照らし合わせます。給与の集計に使う数字をまとめるのも、AIの仕事です。

ほかにも、州が飲食店に求めた、体液で汚れたときの手順書の下書きを、約30秒で作りました。従業員のSNSの決まりも書かせ、外の人事の会社が手引き全体を見直したとき、この部分は変えませんでした。消耗品や修理を頼むための従業員向けのウェブの窓口も、AIを使って作りました。

テイラー氏は、自分が判断に使うのと同じデータと決まりをAIに渡し、出た結果を自分のやり方と比べます。任せられると分かった仕事から使い方を広げ、結果は使う前に必ず見直しています。

学びのサイトの記事には、作りかけの仕組みも出てきます。本部は、ふだん10時に開く店でも、朝7時半からの仕出しの注文を受けています。2時間以内に用意する注文もあります。テイラー氏は、AIを使って注文のメールを見張り、大きい注文、急ぎの注文、朝早い注文を見つけたらタミ氏に携帯のメッセージで知らせる仕組みを作っています。

発表された数字

🧾 仕事 AIを使う前 → AIを使ったあと
値付けの分析(年1回) 5日 → 1〜2時間
3店の現金の照合(毎月) 3時間 → 5〜10分
給与の集計の手作業(毎回) — → 4時間減った
体液で汚れたときの手順書の下書き — → 約30秒

出典:オープンAI「Franchisee reconciles cash in 94% less time with ChatGPT Work」(2026-10-20)。どれもテイラー氏の説明で、測り方は書かれていません

勤務表については、テイラー氏の見込みがあります。勤務表を良くすれば、時間給の人件費が3店の売上の1〜2ポイント下がり、年に5万〜10万ドル(約750万〜1500万円。1ドル150円で換算)の現金が残るかもしれないといいます。この数字は、まだ起きた結果ではありません。

公表された説明と、確かめられていないこと

📢 公表されている説明 ⚠️ 確認できていない点
値付けの分析が5日から1〜2時間になった 測り方。値上げのあとの売上や利益の変化
初回は手作業でも分析し、AIの方が近くの店との比べが深かった 初回に手作業でどこまで分析したか。学びのサイトの記事は「手作業では時間がかかりすぎ、ChatGPTがなければ比べを省いていた」と書いている
現金の照合が3時間から5〜10分になった 照合の間違いや見落としの数。AIの照合を人がどう確かめているか
人件費が売上の1〜2ポイント下がり、年5万〜10万ドル(約750万〜1500万円)が残る 人件費が実際に下がったかの記録
ChatGPT Workで分析している 使っているモデルの名前、料金、従業員の数

凡例:📢=当事者が公表している説明 ⚠️=出典に書かれておらず、こちらで確認できていない点
出典:オープンAIの導入事例のページ(2026-10-20)・学びのサイトの記事(2026-08-06)。どちらもオープンAIが出したものです

誰に関係するか

数店舗の美容室や整骨院で、毎月の売上の集計と入金の照合を院長が夜にしているなら、レジのデータと銀行の記録を並べてAIに渡し、合わない取引を人が確かめる形にできます。

小さなホテルや旅館で季節ごとの料金を決めている支配人は、近くの宿の料金と自分の部屋の違いをAIに調べさせ、上げ幅は自分で決めて伝えられます。

勤務表をAIに作らせるときは、テイラー氏と店長のように、まず人が作った表と並べると、AIに伝えていない決まりが見つかります。

まとめ

テイラー氏は、値上げの幅を決めることと、AIの結果を使う前に見直すことを、今も自分の手に残しています。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)

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