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米ベルビュー市、建築許可の相談に出典つきの下書きを作るAIの助手を、職員約200人に広げた

2026.10.27
米ベルビュー市、建築許可の相談に出典つきの下書きを作るAIの助手を、職員約200人に広げた

米ワシントン州ベルビュー市は、建築許可の相談に答える職員のために、AIの助手を入れました。助手は市の規則や地図から、出典つきの答えの下書きを1分未満で作ります。使う職員は約40人から約200人に増えました。職員の見積もりでは、2026年6〜7月の1か月で152時間を節約しました。申請者向けの助手は、過去の申請で後から試した段階で、本物の申請者はまだ使っていません。

何が起きたか

ベルビュー市の開発の手続きの部署と情報技術の部署は、2025年8月、AIの新興企業ガブストリーム(Govstream.ai)と組んで、建築許可の手続きにAIを試すと発表しました。ガブストリームは投資を受けて行政向けの道具を作る会社です。市は、許可の手続きを速くして、住宅や商業の建物を建てやすくすることをねらっています。

最初の段階では、窓口の職員が客を手伝うときの助手を作りました。2026年8月の市のPDFによると、使う人は試験の約40人から約200人に増え、第1段階は試験から本番に移りました。いまは第2段階で、申請者が出す前に要るものを分かるように案内する道具と、届いた申請の振り分けにAIを使う道具に取り組んでいます。

AIの使い方

職員向けの助手には、市の規則、地図のデータ、許可のデータなどを学ばせてあります。

申請の前の相談では、職員がふだんしている下調べを助手が行います。市の規則、用途地域の決まり、土地の情報、過去の許可の記録などから、出典つきの答えの下書きを1分未満で作ります。客に答えるのは、職員が下書きを確かめて直したあとです。市の連携のページは、AIの答えはどれも元のデータや規則に結びつき、最後に決めるのは人だと書いています。住民のデータで外のモデルを学ばせることはしません。

申請者向けには、2つの道具を試しています。1つは、土地の条件に合わせて、どの許可が要り、どの書類や図面が要るかを教える道具です。もう1つは、申請者が図面と書類を入れると、中身を読み取って書式を埋め、そろい具合をその場で点数にする道具です。

発表された数字

職員向けの助手では、相談の案内にかかる時間を30%減らすことを目標にしています。2026年6〜7月の1か月で、職員は152時間を節約したと見積もりました。市のPDFは、30%の目標に向けて順調だと書いています。

申請者向けの道具は、ガブストリームが過去の申請を使って後から試しました。

📊 後から試した申請 件数 市のこれまでの割合 → 道具で試した結果
住宅の建築許可(新しい一戸建てと大きな増築)。最初の提出で書類がそろう割合 2025年の276件 22% → 67%
同じ申請で、要る書類全体のうち正しく挙げた割合 同上 — → 96%
木を切る許可。最初の提出で書類がそろう割合(3回の調整のあと) 265件 40% → 76%
同じ申請で、要る書類全体のうち正しく挙げた割合 同上 — → 1回目74%、3回目86%

出典:ベルビュー市のPDF「Govstream.ai Partnership」(2026-08-04)の後半、ガブストリームの事例のページ

市のPDFによると、くじで選んだ最近の住宅の申請276件のうち78%は、最初の提出で要る書類が1つ以上足りませんでした。書類が足りないと、出し直しで2〜4週間のびます。

公表された説明と、確かめられていないこと

📢 公表されている説明 ⚠️ 確認できていない点
1か月で152時間を節約した 測り方と、もとの時間。もとの時間がないので、30%の目標にどこまで近いかは分からない
書類がそろう申請が3倍になった(22%→67%) 本物の申請者が使ったときの割合。後から試すときの「そろった」の決め方
要る書類の96%を正しく挙げた 「要る書類」の正解をだれがどう決めたか。書類の総数
出し直しを50%減らす 出し直しが実際に減ったか
住民の地域で不公平が出ないか試し続ける 試しの方法と結果

凡例:📢=当事者が公表している説明 ⚠️=出典に書かれておらず、こちらで確認できていない点
出典:ベルビュー市のPDF(2026-08-04)・連携のページ。使っているモデルの名前と費用は、どちらにも書かれていません

市は、段階が終わるたびに数字を出し、試験が終わった道具から、ふだんの仕事に入れるかを決めるとしています。

誰に関係するか

部品や工事の見積もりの問い合わせに、規格や料金表を調べて答えている営業事務では、AIに出典つきの答えの下書きを作らせ、送る前に担当者が確かめる形がとれます。

保険の請求や補助金の申し込みを受け付ける窓口で、書類の不足で出し直しが多いなら、過去の申し込みを使って、道具がどれだけ不足を見つけるかを先に試せます。

効果を記録するときは、助手を使い始める前の相談1件あたりの時間も測っておくと、30%のような目標にどこまで来たかを比べられます。

まとめ

効果の数字のうち、本番で使う職員から出たのは152時間の見積もりだけです。書類がそろう割合は会社が後から試した数字で、30%と50%は目標です。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)

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