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英リビング・ウェル・パートナーシップ、電話で患者の用件を聞き取るAIの受付係を入れ、決めるのは人のままにした

2026.10.28
英リビング・ウェル・パートナーシップ、電話で患者の用件を聞き取るAIの受付係を入れ、決めるのは人のままにした

英国の診療所のグループ、リビング・ウェル・パートナーシップは、2025年12月から、電話で患者の用件を聞き取るAIの受付係を使っています。AIは聞き取った用件を、ネットの受付と同じ所に出し、診療所の人が見て決めます。診療所のお知らせによると、電話の平均の待ち時間は114秒から44秒になりました。比べた期間と測り方は書かれていません。

何が起きたか

リビング・ウェル・パートナーシップは、英国の国民保健サービス(NHS)で、患者が最初にかかる一般の診療所です。2017年に4つの診療所が合わさってでき、サウサンプトンの東部の8か所で、約5万人の患者を診ています。

診療所は、電話の受け方を良くし、ネットの受付を使えない人を助けるために、AIの受付係「アンディ(Andi)」を入れました。アンディは英国の会社アニマ(Anima)の道具です。診療所はもともと、アニマのネットの受付で患者の頼みごとを受けていました。

アンディは受付の人と同じ朝8時から夜6時まで電話に出ます。前は、電話が混むと、空いた時間に診療所から折り返していました。いまは、電話がつながる時間ならいつでも頼みごとを出せます。アンディは一度に何本もの電話を受けるので、ほかの用件で受付の人と話したい人の列も短くなるとしています。

AIの使い方

患者が電話で用件を話すと、アンディは聞き取った中身を言い直して確かめます。そのあと、ネットや受付の人が出したときと同じ形で、頼みごとを診療所の仕組みに入れます。アンディは患者のカルテを見られません。

AIの作りは、オープンAI(OpenAI)が2026年10月に出した事例のページに、アニマの説明として書かれています。声の受け答えは、オープンAIの電話向けのモデル「GPT-Live」が行います。何をどの順番で聞くかは、アニマが作った決まりの仕組みが、医療の面で認めた手順のとおりに進めます。そのうえで、小さな言語モデル「GPT-5.4 mini」が、用件に合う問診の質問の組を選びます。答えは整った形の記録になり、医師や職員が画面で見て次の手を決めます。

2025年12月の時点で、リビング・ウェルでも同じモデルだったかは書かれていません。

お知らせには、アンディではなく受付の人と話す用件も書かれています。予約の取り消し、アニマで頼みごとを出したあとに具合が悪くなったとき、看護師の決まった予約、手紙を受け取ったときです。アンディと話しにくい人は、受付の人と話したいと2回言えば、受付の人に回してもらえます。

発表された数字

📊 項目 入れる前 → 入れたあと
電話の平均の待ち時間 114秒 → 44秒
5分以上待つ電話の割合 16% → 2%
またアンディを使うと答えた人 — → 79%
アンディが出す頼みごと — → 月に約1,500件

出典:リビング・ウェル・パートナーシップのお知らせ(2026-08-11)。お知らせは待ち時間を「57%減」と書きますが、114秒から44秒は約61%減です

アニマは、オープンAIの事例のページで、アンディを使う診療所全体では、電話の待ち時間が40〜50分から10分になったと書いています。これはアニマが出した数字で、リビング・ウェルの数字ではありません。

公表された説明と、確かめられていないこと

📢 公表されている説明 ⚠️ 確認できていない点
平均の待ち時間が114秒から44秒になった 前と後の期間。アンディが受けた電話を待ち時間に含むか。57%と61%の差の理由
5分以上待つ電話が16%から2%になった 電話の本数と、同じ時期に受付の人数などが変わったか
79%がまた使うと答えた 聞いた人数と聞き方
アンディは決まった手順で用件を聞く 聞き取りの誤りや、急ぐ用件の見落としの数
GPT-LiveとGPT-5.4 miniで動く 2025年12月の時点のリビング・ウェルで使ったモデル。費用

凡例:📢=当事者が公表している説明 ⚠️=出典に書かれておらず、こちらで確認できていない点
出典:診療所のお知らせ(2026-08-11)、オープンAIの事例のページ(2026-10-23)。外の人による確かめはありません

誰に関係するか

朝の受付の電話が重なる接骨院や歯科では、AIに症状と希望の日時を聞き取らせ、ネットの予約と同じ一覧に入れる形がとれます。どの患者をいつ診るかは、これまでどおり人が決めます。

修理の頼みが電話で集まるマンションの管理会社でも、AIに部屋の番号と困りごとを聞き取らせ、担当者の一覧に入れる使い方が考えられます。取り消しや急ぎの話は人が受けると先に決め、客に知らせておくと、AIに向かない電話を分けられます。

効果を見るには、入れる前の平均の待ち時間と、長く待つ電話の割合を測っておきます。

まとめ

診療所はお知らせで患者に、アンディが頼みごとを出したと言うまで電話を切らないことと、静かな所で短い文で話すことも頼んでいます。

参考文献

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Kamone
著者 Kamone

30歳で学者志望からITエンジニアに転身。通信・金融業界におけるインフラ領域を中心に、オンプレミスからクラウドまで幅広く経験。AWS学習コミュニティでは公認メンターとして教材制作や講師を務める。現在はリツアンSTCにて事業推進に携わり、AI活用とエンジニア支援の高度化に取り組んでいる。

Kamone
著者 Kamone

株式会社リツアンSTC社員。

1984年 東京都中野区生まれ。

大学中退後、工場や警備員などを経て、何もスキルが身についていないことに危機感を覚える。
2014年 何か手に職をつけなければと思い、電子専門学校からエンジニアになった弟を見て「コイツにできるなら俺もできる」と安易な考えで未経験からIT業界に飛び込む。
そこは「まともな案件に入れなければ営業としてこき使われるか中国に送られるらしい」と恐ろしい噂が飛び交う会社だった。
「とんでもないところに来てしまった…」と戦慄するも、運よく大手新聞社系のインフラチームから声がかかり、エンジニアとしてのスタートを切る。

その後、SESを転々としながら通信・金融業界のオンプレ・クラウド案件を中心にインフラエンジニアとして経験を積む。

2021年 AWS学習サービス「Cloudtech」に参加し、公認メンターとして書籍出版プロジェクトや教材制作・講師などのコミュニティ・サービス運営に関わる。

2023年 ゆとりーマンのYoutube動画で新興SESの闇とリツアンの存在を知り、転職。(当時所属していたSES企業が動画で紹介されていた特徴に当てはまっていて愕然)
その後、CloudTechとリツアンの橋渡し役を担い、合同プロジェクト「テラコヤテック」の運営に関わる。
2025年 リツアンの「エンジニアに一円でも高い報酬を」「会社は社員に使われるためにある」「出入り自由」といったスタンスに共鳴。エンジニアから転向し、リツアンの事業推進に参画。
現在に至る。

他人の文体を真似たり、他人が書いた文章を手直しするのが得意、という若干嫌な気持ちにさせる特技を持つ。
AI活用を鋭意研究中。
(リツアンいいとこ一度はおいで。)

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